介護は私に丸投げで金の無心ばかりの義姉

40代の友人Aさんは、自営業の夫と義母の3人暮らし。義母は数年前に骨折し、トイレの介助などが必要になったそうです。Aさんは、両親を早くに亡くしているため、義母を実母のように慕っており、夫の仕事を手伝いながらも、一生懸命お世話をしていました。
そんなAさんが口にした悩みが、義姉のことでした。Aさんの話によると、義母は遺産相続で多額の資産を引き継いでおり、どうやらそのお金を目当てに義姉が家にやってくるとのこと。
義姉は、義母の面倒を見ることはほぼないのに、「子どもの教育費が足りないの。お母さん、かわいい孫のために協力して!」などの理由で、お金が必要なときだけやってきます。義母も最初はよかれと思って渡していたけれど、その後は断りたいけど断れずに悩んでいる様子で、Aさんも心配していました。
お金を無心する義姉の態度に、たまらず夫が「姉さんは、ちょっとお母さんに甘えすぎじゃないか? お母さんのお金はお母さんのために使いなよ!」といさめたそうです。「そうよね。今度で最後にするわ」と、その場は殊勝な態度を見せたものの、お金のやりとりはなかなか終わらず……。
そんな中、Aさんの夫が突然の病で亡くなってしまったのです。そのショックもあったせいか、義母は寝込みがちに。Aさんは、自分自身も夫を亡くしたつらい気持ちを抱える中、寝込んでいる義母が少しでも元気になるよう、励ましつつお世話をしていました。
その間も、義姉は、お金目当てにやってきます。挙句の果て、「どうせ母の財産が目当てで世話をしてるんでしょ? どんなに母の面倒を見ても、あなたと弟の間に子どもはいないから、母の財産をもらうのは私だけですからね!」とAさんを嘲笑う義姉。Aさんは、財産目当てで介護をしていると思われていることに、腹が立って仕方がなかったそうです。
全財産相続のはずが…義姉が目にしたものとは!
Aさんは、義姉から心ない言葉を浴びせられながらも、義母の面倒を見続けました。義母は「私は、こんないいお嫁さんにお世話してもらって幸せよ。実の娘より、よっぽど頼りになるし、あなたが実の娘だったらよかったのにと毎日思っているわ」と、Aさんに感謝を伝えたそうです。
そんな日々が数年続いた後、義母は息を引き取ったそうです。葬儀が終わると、「あなたは相続人ではないから、この家から出て行って!」と、Aさんを追い出そうとする義姉。
すると、Aさんはこう伝えました。
「お義姉さんはご存じないかもしれませんが、実は、私はお母さんと養子縁組をしたんです。なので、私にも遺産を相続する権利があります」
義姉は「えっ! 何バカげたこと言っているの?」と言いながらも動揺を隠せない様子。「信じられないなら戸籍で確認したらどうですか?」と、Aさんが手元にある戸籍謄本を見せると、義姉の顔色がサッと青ざめていったそうです。
義母は、一生懸命面倒を見てくれたAさんに財産を譲りたいと考え、養子縁組を提案し、相続人になれるようにしてくれたそうです。そして、義姉は、Aさんを悪者に仕立てようと養子縁組の不満をあちこちで言いふらしていたようですが、事情を知っているご近所の方々からは、相手にされるはずもなく……。だんだんとご近所さんから白い目で見られるようになった義姉は、家に現れなくなったそうです。
◇◇◇◇◇
義姉からの心ない言葉にも負けず、誠心誠意を尽くしたAさんの行動は、血のつながりを超えて築かれる家族の絆を感じさせる出来事でした。その真心が養子縁組という形につながり、自らの立場を守る一助にもなったことが印象に残ります。思いやりの積み重ねが、思わぬ場面で支えになることもあるのだと感じました。
著者:伊集院しのぶ/40代女性・16歳と12歳の娘を育てる主婦。最近は娘たちとお気に入りのK-POPアイドルのライブDVDを視聴するのにハマっている。
イラスト:あさうえさい
義両親の供養でわかった夫と義妹の非常識

16年前に義父が亡くなってから、数年間は義母が菩提寺とのお付き合いを担っていましたが、12年前に義母が亡くなると、その役割は長男である夫に引き継がれました。しかし、すべて義母に任せきりだった夫は無知で無関心。仕方なく義母の四十九日以降10年余り、お寺に関わることは私がすべて引き受けてきました。
幸い、この地域での法要は身内だけの質素なものでしたが、お寺に渡すお布施や卒塔婆(そとうば:先祖や故人の供養のために建てる細長い木の板)料・御膳料、供物や供花にかかる費用が10万円近くなることを夫に話すと「そんな大金ないよ」と夫に断られ、なぜか嫁である私が家計とは別の自分の蓄えから負担するという状況が続いていました。
菩提寺では、春と秋のお彼岸にも30世帯ほどの檀家が集まり法要をします。義母が亡くなって最初のお彼岸には義妹たちも来てくれましたが、その次からはやんわり断られ、私たち家族だけが出席するようになりました。
義母の残したノートには、お彼岸の法要でもお布施や卒塔婆料をお寺に渡すとあり、供物や供花も合わせると1万円を超えます。これも10年以上、私が負担するのが当たり前になっていました。
法要やお墓参りへの向き合い方が違う義妹たち
義父母の年忌法要の際には、義妹2人にも声をかけます。姉は独身ですが、妹は結婚しているので義弟にも来てもらいます。
ところが、義母が存命中は費用からお花まで全部用意してくれていたせいか、四十九日も一周忌も手ぶらでやってくる2人。先にお寺に着いても「お線香も花もないから……」と手持ち無沙汰にしていて、そのときさすがに「花くらい買ってくればよかった」と気付いたようです。以降、私も「ご両親のお墓参りだから、お線香と花はそれぞれ用意してきてね」と伝えるようにしました。
しかし、身内の集まりという認識は変わらないようで、お香典は用意してきません。お墓を引き継ぐ管理料として夫が義妹たちより多く財産分与されたわけでもなく、なんならわが家は夫ではなく私が成り行きでお寺やお墓の費用を負担しています。それなのに、義妹たちは香典も包まず法要に来て、終われば食事をごちそうになり、引き出物をもらって帰っていきます。
驚いたのは、義母の七回忌の食事会で「次はお父さんの十三回忌だね」「6年後にはお母さんの十三回忌とお父さんの十七回忌が重なるね」と話を振ると、「もう大変だから、やらなくてもいいんじゃない?」と義妹たちが口々に言ったことです。私は耳を疑いました。
昔のように五十回忌や三十三回忌までは不要だとしても、故人をしのんでせめて十三回忌か十七回忌くらいまではするべきだと私は考えています。義妹たちが来なくとも、うちでは義父母の命日と盆暮れ両彼岸にはお墓参りします。義父の十三回忌はコロナ禍だったこともあり、義妹たちを呼ばずに法要を営みました。
義妹たちにとって一区切りが必要なら、義父の十七回忌を迎えるタイミングが最適では? と考えた私は、「うちではお墓参りを続けるけれど、気持ち的にはこれで弔い上げに。集まって法要をするのもこれを区切りに」と提案しました。
初めて夫が法要の費用を負担することに
実子3人が3人ともこんな具合なので、私もいつしかお墓に対する嫌悪感が募っていきました。このままいけば、いずれ私もこのお墓に入るのでしょう。しかし、夫や義妹たちはわれ関せずで、私1人が気をもんでいるのはいかがなものかと思うようになりました。
友人知人に相談してみると、皆口をそろえて「それはご主人が支払うべき」「義妹たちもお香典を包むのが当たり前」「実子3人が負担し合うことであって、あなたが払ってきたお寺の費用はさかのぼって請求してもいいくらい」と言うのです。
これを聞いてわれに返った私は、今回の年忌法要にかかる費用を書き出し、夫に渡しました。夫は相変わらず「こんなにかかるの? そんなお金ないよ」と逃げようとしましたが、私は友人知人に言われた通り「嫁ぎ先のお寺やお墓にかかる費用を、嫁が全額負担しているのは非常識らしいよ」と伝えました。こうして、今回初めて夫が費用を負担して、義父母の年忌法要をおこないました。
◇◇◇◇◇
「何かおかしい」と感じながらも、これまで私がお寺のことを引き受けてきたのは、「将来息子が引き継ぐまでは、お寺と良い関係を築いておきたい」という思いがあったからです。
しかし、26歳になった息子は「お墓を引き継ぐつもりはない」と言い放ちました。もともとはとても信心深かった息子ですが、父親へのさまざまな不信感がそう言わせたようです。それならば、私も無理を続ける必要はなし。本来墓守をすべき人にお役目を返そうと決意し、お寺のことは夫に一任。この秋のお彼岸も夫にすべて委ねました。
著者:あらた繭子/50代女性・1999年生まれの息子と2005年生まれの娘をもつフリーライター。長年にわたる無茶な仕事ぶりがたたり、満身創痍の身体にムチを打つ毎日。目下の癒やしは休日のガーデニングと深夜のKPOP動画視聴。
イラスト:マメ美
まとめ
誰かが担わなければならない家庭内の役割は、令和の今もなお「嫁」に偏ることがあります。だからこそ、暗黙の前提に頼るのではなく、誰がどこまで関わるのかを話し合うことの大切さを改めて感じます。親戚付き合いの難しさは、「役割のあいまいさ」からも生まれているのかもしれませんね。
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※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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