社長の娘の教育担当に
私は高校卒業後に入社した会社で、長く働いてきました。プロジェクトリーダーを任され、忙しいながらも仕事にやりがいを感じていたころです。
ある日、社長の娘のA美が新入社員として入社してきました。「社長の娘だから」と周囲が気をつかっており、私はできれば関わらずにいたいと思っていました。
ところが、A美の教育担当を任されることになったのです。一緒に働き始めると、A美は遅刻や急な欠勤が目立ち、頼んだ仕事もなかなか進みません。注意しても「あとでやります」と流されてばかりでした。上司にも相談しましたが、「教育担当なんだからうまく見てあげて」と言われるだけです。
学歴マウントを取られて!?
ある日、A美が作成していた資料を確認すると、内容は間違いだらけでした。文章のつながりも不自然で、私は思わず「これ、確認した?」と尋ねました。
するとA美は悪びれもせず、「AIでまとめたんです」とひと言。効率化に使うこと自体は悪くありませんが、内容を確認せずに提出するのは問題です。私が修正を促すと、A美は「間違ってるならAIのせいですよ。私のミスじゃないです」と言い返してきました。
「最終的に提出するのはあなたなんだから、自分の目でしっかり確認してね」と伝えると、A美は不満そうにため息をつきます。それでも私は、「わからないところがあったら聞いてね」と、できるだけやさしく声をかけました。
しかし返ってきたのは、「低学歴の人に教わりたくないんですけど」という言葉で……。今思い出しても腹が立つ言い方でしたが、その場ではこらえるしかありませんでした。
社長まで娘の味方に
数日後、修正を頼んだ資料がまだ上がってこなかったため、私はA美に声をかけました。するとA美は、「え、何の資料でしたっけ?」と知らん顔。さすがに限界を感じた私は、「自分の仕事には責任を持ってください」と強めに注意しました。
そのとき、社長が部署に入ってきて、A美はすぐに「この人が意地悪してくるの」と訴えました。すると社長は事情を確認する前に、「新人にそんな圧をかけてどうするんだ」と私を責めてきたのです。
A美だけでなく、社長までこちらの話を聞こうとしてくれず、私は心が折れかけました。
ついに退職を決意
決定的だったのは、取引先も参加する会議の日です。A美はその日も遅れて到着し、資料の準備も不十分でした。私は取引先に謝罪し、会議後にA美へ注意しました。
するとA美は社長に向かって、「あの人、会社にいらないよね」と愚痴をこぼしたのです。社長が「まぁ……そうだな」とつぶやいたのを聞き、私はもうこの会社に残る必要はないと感じました。
その場で退職の意思を伝え、会社の規定に沿って手続きを進めることに。気持ちはもう変わりませんでした。
社長からまさかの連絡が
退職の準備が一段落し、有給休暇を消化していたころ、社長から連絡がありました。「会社に戻ってきてくれないか」と言われたのです。私は耳を疑いました。
話を聞くと、私が離れるとわかった途端、誰もA美の教育担当を引き受けなかったそうです。A美は相変わらず「逆らったら父に言いつける」と周囲をけん制し、仕事も独断で進めていたとのこと。その結果、資料の不備や連絡ミスが重なり、取引先からの信頼を失っていったようです。
しかし、私は社長の頼みを断りました。実は、以前から声をかけてもらっていた会社への転職が決まっていたのです。
その後、聞いた話によると、以前の会社は主要な取引先をいくつも失い、経営が苦しくなったそうです。社長はようやくA美を担当から外し、最終的にA美も会社を去ったとのこと。一度失った信用を取り戻すのは、簡単ではなかったようです。
今の私は、転職先で周囲の人に支えられながら前向きに働いています。自分を大切にするためには、環境を変える勇気も必要なのだと学びました。これからは自分の仕事に誇りを持てる場所で、力を発揮していきたいです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!