夕食の支度で忙しい妻を見て、気を利かせて子どもをお風呂に入れると申し出てくれた夫。今までだったら由美さんがごはんの支度中であっても、子どもと先にお風呂に入るという選択肢さえありませんでした。
しかも、今日は由美さんの大好きなプリンまで差し入れてくれて、大きな前進! だったのですが……。
「妊婦へのお土産が……アルコール入りプリン……!」
「ごめん、食べられない……」
妊娠中でアルコールを控えている由美さんは、食べられないと謝りました。そして、好物を覚えていてくれたことがうれしくて感謝の気持ちを伝えましたが、気配りが失敗したと感じた夫は、ひどく落胆。そのままその場を離れて行ったのでした。
「すねたか」
あのホームパーティー以来、明らかに気が回るようになった夫。しかし今日のように不発だった場合、こんなふうに毎回すねられるのはダルいし、わずらわしい……。由美さんに、新たな悩みができてしまいました。
妻の決意








「こっちだって普通に働いているのに夫のご機嫌とりなんて……」
由美さんは現在妊娠中で、1歳の娘のお世話もあります。働いて家事育児もしながら、夫のご機嫌取りをしている余裕なんてありません。ただ、聖也さんが自分なりに変わろうと思って、動いてくれていることは感じています。
「ここでわずらわしいからって私が逃げたら……一生このままだ」
これから下の子も生まれ、何しろ夫とはこれから何十年も一緒に過ごすことになるのです。自分が根気強く関わっていかなければと決意した由美さんでしたが……。
「いちごもらいに、今週の土曜、俺の実家行くぞ~!」
突然、夫が週末の計画を発表。由美さんは目の前が真っ暗になりました。いきなり明後日、義実家に行かなくてはならないなんて……。聖也さんは気楽かもしれませんが、義実家では気を使うし、手土産の準備もしなければいけません。
「朝から行ってゆっくりしよう」と、由美さんが家事や育児を休めるように気を使って提案してくれたのかもしれませんが、やはり由美さんからしたら、不満が残るズレた気遣いなのでした。
◇ ◇ ◇
「相手のために」という気持ちがあっても、相手の状況や気持ちをきちんと把握できていないと、せっかくの気配りが空回りしてしまうことがあります。相談なしに義実家訪問を決めてしまい、夫の気配りがうまく伝わらなかったのも、由美さんの今の状況を十分に理解できていなかったからかもしれません。
よかれと思っての行動だからこそ、まず相手が今何を必要としているかを確認し合う習慣が、夫婦間では大切なのではないでしょうか。
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ミント
