大掃除は必要ない?
ある日、彼の家へ遊びに行ったときのことです。相変わらず部屋がきれいだったので、私は感心して「さすがだね。もうすぐ年末だし、私も掃除を頑張ろうかな」と何気なく口にしました。
すると彼は鼻で笑って、「このくらい普通だろ。普段からこまめに掃除していれば、わざわざ年末に大掃除なんてすることないんだよ」と返してきたのです。
彼の言うことにも一理あります。けれど、その言い方が少し引っかかり、私はモヤモヤしてしまいました。とはいえ、言い返すほどのことでもないと思い、その場では黙って受け流しました。
手伝ったつもりが…
その日は夕方に彼の家へ着いたこともあり、ベランダには洗濯物が干されたままでした。私は少しでも手伝えたらと思い、洗濯物を取り込んで畳み始めました。
すると彼は「ありがとうね」と言いながら、わざわざ隣に腰を下ろしました。そして、私が畳んだ服を手に取ると、何も言わずに畳み直し始めたのです。さらに、「別に洗濯物を畳んでって強要したわけじゃないし、やらなくていいよ」とひと言。
彼に悪気はなかったのかもしれません。彼にとっては、自分のやり慣れた畳み方に直しただけだったのでしょう。けれど、私には「君のやり方は違う」と遠回しに言われているように感じられました。
先ほどの大掃除の一件もあり、私の中で少しずつ苛立ちが募っていきました。
元カノと比べられて
そして、極めつけは夕食後のことです。食べ終わったあと、私は片付けのついでにテーブルを拭きました。ところがその直後、彼は何も言わず、同じ場所をもう一度拭き直したのです。
「拭き残しがあった?」と尋ねると、彼は「大丈夫。掃除の感覚は人それぞれだから気にしないで。元カノはこういうところ、几帳面だったけどね」と言いました。
その言葉に、私は思わず「はぁ!?」と声を上げてしまいました。これまでに積もった苛立ちが、一気にあふれてしまったのです。
「強要していないって言うけど、無言で畳み直したり拭き直したりされたら、私はそう受け取ってしまうよ。しかも、そこで元カノと比べる必要はないんじゃない?」
そう伝えると、彼は「人それぞれ、言葉の受け止め方は違うから。君はそう思うんだね」と笑うだけでした。
家事が得意なことや、部屋をきれいに保てることは、とてもすてきなことだと思います。けれど、手伝ったことをやり直されたり、過去の恋人と比べられたりすると、私の行動だけでなく、気持ちまで否定されたように感じてしまいました。
この一件から、家事のやり方が違うこと自体よりも、その違いをどう伝えるかが大切なのだと感じました。
著者:榊原愛七/30代女性・1児の母。看護師・カウンセラー兼、恋愛エピソードを執筆するライター。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)
※AI生成画像を使用しています。
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