結婚後、義母は何かにつけて私をおとしめるような発言を繰り返していました。親戚のお嫁さんたちと比べられては見下され、私はいつも肩身の狭い思いをしていました。私が大学を出ていないことや、ひとり親家庭で育ったことも、義母にとっては気に入らない理由のひとつだったようです。
「悪いのは…」義母の遠回しな嫌味
しかし義母は、最初のうちは私を真正面から責めるのではなく、夫を悪く言う形で私を傷つけてきました。「悪いのはあなたじゃないのよ」と前置きしたうえで、「嫁選びを間違えた息子が悪いの」「息子が見る目がなかったのよ」と、夫を責めるような言い方をするのです。私が「夫のことを悪く言わないでください」と伝えると、義母は「息子の評価を下げたくないなら、離婚でもすることね」と言い放つのでした。
そして親族の集まりに呼ばれて参加したとき、義母からは「他人のくせに図々しい」と言われました。義父も義母に同調していましたが、他の親戚のみなさんは、私をあたたかく迎え入れてくれました。
そんな私が親戚の方々に褒められたことも、義母は気に入らなかったのでしょう。「今後、親族の集まりには来ないで」「来月、息子のいとこの結婚式にも招待されているでしょうけど、空気を読んで自分から欠席しなさいね」
そう言われた私は、これ以上義両親との関係をこじらせたくなくて、黙ってうなずくことしかできず……。夫もあとから義母へ抗議してくれましたが、義母は聞く耳を持ちませんでした。そのまま、義両親とは少しずつ疎遠になっていったのです。
3年ぶりに連絡してきた義母の要求
それから3年後――。
疎遠になっていた義母から、突然電話がかかってきました。
「お父さんが働けなくなったことは聞いたでしょ?」
「来月から、毎月20万仕送りしなさいね」
「え、私たち他人なのに…?」
義父のことは、私も夫から前日に聞いたばかりでした。どうやら義父は病気で退職せざるを得なくなったそうです。以前から大酒飲みで、塩分や脂っこい食事も多かったようなので、体に負担がかかっていたのかもしれません。どうやら義母は、前日に夫へも仕送りを求めていたようですが、夫に断られたため、今度は私なら押し切れると思って電話してきたようでした。
私が「無理です」と仕送りを断ると、義母は「私たちは家族でしょ! 支えなさいよ!」と怒鳴ってきました。けれど、「嫁は他人」と言い、先に私を仲間外れにしたのは義両親のほうです。今さら家族だと言われても、素直に受け入れられるはずがありません。
しかも義母は、挨拶もそこそこに、いきなりお金の話を切り出してきたのです。突然お金を無心してくる相手に、こちらが丁寧に応じる必要はないと思いました。
「最初から人任せにせず、ご自分で働いてみたらどうですか?」
「あなたたちに仕送りするほど、私はやさしくありません」
これまでの鬱憤を晴らすかのように、私は義母へ一気に言い返しました。すると義母は、「もういいわ! まだ連絡していない親戚がいるから!」と言い、電話を乱暴に切ったのです。
義母が一転、泣きついてきたワケ
しばらくして、再び義母から電話がかかってきました。
「さっきはごめんなさいね……」
「過去のことも謝るわ」
「10万円でもいいから、仕送りしてくれない……?」
先ほどとは打って変わって、義母は下手に出た様子で電話をかけてきました。きっと、当てにしていた親戚からも断られたのでしょう。夫にも改めて連絡したようですが、夫は「もう二度とお金の話はしてこないでほしい」ときっぱり断ったそうです。
「実は借金もあって……」
「家のローンも返し終わっていないし……」
「そろそろ私たちも、介護のことを考えないといけないじゃない……?」
義母は何かと理由をつけて、私たちに仕送りをさせようとしてきました。しかし、家のローンや、義母の買い物でできた借金まで面倒を見るつもりはありません。そもそも私は、義両親にとって“他人”のはずなのですから。
「お願いだから、見捨てないで……」
義母の悲痛な訴えにも、応える義理はありません。私が義両親を見捨てたわけではないのです。先に義両親が、私を他人として切り捨てたのですから。私たち以外の“身内”に、助けてもらえばいいのではないでしょうか。
その後――。
夫は、義母の身勝手な態度に激怒しました。そしてそのまま「もう縁を切る」と宣言し、私たちは義両親と絶縁することに。今は義実家から遠く離れた場所へ引っ越し、夫婦2人で穏やかな生活を送っています。
◇ ◇ ◇
家族だからといって、相手を傷つける言動が許されるわけではありません。ましてや、必要なときだけ「家族だから」と助けを求めるのは、あまりにも身勝手ですよね。相手を傷つける言葉を軽く考えず、どんな関係であっても敬意を持って接したいですね。