暴走する常務に意見した結果
私の悩みの種は、社長の息子である常務の存在。彼は部下に個人的な買い物を命じるなど、会社を完全に私物化していたのです。
さらに、接待とは思えない高級飲食店の代金や、用途のわからない高額な買い物を経費として申請することもたびたびありました。しかし、常務は「重要な取引先への接待だ」「贈答品として必要なんだ」と押し通し、詳しく確認しようとした社員を別の部署へ異動させたことも。そのため、不審に感じている社員はいても、誰も強く追及できずにいました。
私も以前から不審に感じていましたが、書類上は接待費や贈答品として申請されており、私的利用だと断定できませんでした。何より、異議を唱えた社員が異動させられる姿を見ていたため、声を上げることができずにいたのです。
ある日のこと、常務が新人女性に「俺の恋人へのプレゼントを買いに行ってこい」と命じている場面に遭遇しました。さすがに見過ごすことができず、私は「業務と関係のない用事を部下に命じるのはやめてください」と注意しました。
すると、常務は鼻で笑って言い放ったのです。
「この会社はそのうち俺のものになるんだ。人事部には俺から話しておく。お前は来月から別の部署へ行ってもらうからな」
左遷の危機!そして相談窓口へ
正しいことを言ったはずなのに、まさかの左遷宣言。私はひどく落ち込み、悩みました。転職も考えましたが、「一度は行動を起こしてから」と思い直し、「このまま彼をのさばらせておいてはいけない」と決意。
私は、業務上確認できる法人カードの利用履歴や、不自然な経費申請書を整理し、グループ会社共通の外部相談窓口に報告することにしました。
調査に現れた女性!常務の悪事が次々と…
数日後、調査のためにひとりの女性が本社へやって来ました。それはなんと、社長の娘。彼女は長年赤字だったグループ会社の立て直しを任され、見事に再建した凄腕で、次期社長の有力候補でもありました。
社長の娘は、提出された資料をもとに、経理担当者や過去に異動させられた社員への聞き取りを実施。その結果、常務が私的な食事代を接待費と偽り、恋人に贈ったブランド品を取引先への贈答品として申請していたことが明らかになりました。
社長の娘が一喝!常務に下った処分
すべての証拠が出そろった場で、社長の娘は弟である常務に冷たく言い放ちました。
「ずいぶん好き勝手しているみたいね。会社を継ぐ人間が、会社を自分の財布のように扱っていいと思っているの?」
その後、緊急の取締役会が開かれ、常務は解任。私的に使った経費の返還も求められることになりました。
一方、私への不当な異動命令は無事に撤回。さらに、今回の行動が評価され、内部管理を強化する新部署の立ち上げメンバーとして抜てきされることになったのです。勇気を出して声を上げて本当によかったと、心からホッとした出来事でした。
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立場の強い相手から理不尽な指示を受けたとき、ひとりで立ち向かうのは決して簡単なことではありませんよね。不審なことがあったときは、感情的に訴えるのではなく、客観的に確認できる情報を整理しておくことが助けになる場合もあります。社内で相談しにくいときは、外部の相談窓口も活用し、ひとりで抱え込まないようにしたいですね。
【取材時期:2026年7月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。