頻繁にわが家へ遊びに来ていた義姉。そのたびに「娘が気に入ったから借りるね」と、おもちゃや絵本、洋服を持ち帰ってしまいました。「借りる」と言いながら返ってきたことは一度もありませんでした。
最初は強く言えず我慢していましたが、夫が注意しても義姉は聞く耳を持たず、要求はどんどんエスカレート。アポなしで家に来たり、夫と娘のために用意していた夕飯を食べて帰ったりと、非常識な行動が続いていました。
娘のお気に入りまで狙われて…
ある日、姪とともにわが家に来た義姉は、バルコニーに干してあった娘のワンピースを見てこう言いました。
「これブランド物じゃない!」
「娘にぴったりだから、お下がりにちょうだい!」
そう言って、私が止める間もなくハンガーから外してしまったのです。
娘と姪は同い年で、身長や体型もほとんど変わりません。つまり、姪にぴったりということは、娘もまだまだ着られるということ。しかも、そのワンピースは娘が一番気に入っている大切な1着だったのです。
もちろん断りましたが、義姉は「また買えばいいじゃない」と引き下がりません。さすがの私も我慢の限界を迎え、「いい加減にして!」と義姉の手からワンピースを取り返し、クローゼットへ。その日は義姉親子に帰ってもらいました。
娘の服を着ていた姪
それから1週間ほど経ったある日のこと――。
娘が例のワンピースを着ようとしたところ、家中探しても見つかりません。
落ち込む娘に別の洋服を着せて、不思議に思いながら買い物へ出かけると、ショッピングモールで義姉親子と鉢合わせ。そこで姪が着ていたのは、どう見ても娘のワンピースだったのです。
娘が「それ、私の服じゃない?」とつぶやくと、義姉は慌てて「似た服よ、偶然!」と言い張りました。
私はその場で「ちょっと来てくれる?」と姪を呼び寄せ、着ているワンピースの襟をめくりました。そこには、私が以前刺しゅうした娘の名前が……!
義姉の行動にうんざりしていた私は、娘のものに名前を刺しゅうするようにしていたのです。
どうやらあの日の帰り際、私が目を離した一瞬の隙に義姉がこっそりクローゼットから持ち去っていたようでした。
証拠を突きつけられた義姉は、「親族同士なんだから大げさにしないでよ」「間違えて持ち帰っちゃっただけ、洗って返せばいいでしょ」と言い残し、戸惑う姪を連れてその場を去ってしまったのです。
義兄も知らなかった真実
翌日、夫と一緒に義姉の家を訪ね、義兄にも事情を説明。義兄の立ち会いのもと、おもちゃ箱やクローゼットを確認させてもらうと、わが家の物だけではなく、他の子どもたちの名前が書かれたおもちゃや洋服まで次々と見つかりました。
姪に聞くと、「これは○○ちゃんから借りた本」「これは△△ちゃんのスカート」「全部ママが借りてきたんだよ!」と、悪気なく教えてくれました。
何も知らなかった義兄は大きなショックを受け、義姉を厳しく叱責。その後、義兄は義姉と一緒に、それぞれの持ち主の家へ謝罪と返却に回ったそうです。
義姉は以前から幼稚園でも同じようなことを繰り返していたようでした。持ち主には品物を返したものの、一度失った信頼は簡単には戻らず、ママ友たちからも距離を置かれるようになったそう。義兄と話し合いの末、義姉はいったん実家へ戻ることになりました。
それでも救いだったのは、子ども同士の関係は変わらなかったことです。義姉に対してはモヤモヤが残りますが、「親と子どもは別」と考え、私は今まで通り姪と接しました。義兄が「ママのやっていたことはよくないことだ」としっかり姪に伝えてくれたことも大きかったと思います。
また、姪の幼稚園のママ友たちも同じ考えでいてくれたようで、姪は変わらず幼稚園で楽しく過ごしているそう。叔母としては、感謝しかありません。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。