揚げ物をしている油から出火……でも絶対に「水はかけないで!」

鍋から火が出たら、慌てて「水をかけなきゃ!」と思うかもしれません。しかし、とっさの判断で水をかけるのは……絶対にNGです!!!
出火したときの天ぷら油の温度は300℃を超えています。そこに水をかけると、大量の水蒸気が発生し、その勢いで燃えている油が周囲に飛び散り、炎が一気に広がる危険があります。考えただけでも恐ろしい……(震)。
「火が出たらまず水」のイメージがあるかもしれませんが、油の火災だけは別物です。どんなに火が上がっても、水をかけてはいけません。
油の正しい消火方法

水がダメなら、どう対処すればいいのでしょうか。もちろん、正しい消火方法はあります!
①消火器を使う
油に火がついたときは、消火器を使うのが最も安全で効果的です。
炎に近づきすぎるのは危険なので、少し距離を取り、鍋全体に向けて落ち着いて噴射しましょう。
最近は住宅用のコンパクトな消火器も販売されているので、いざというときのために備えておくと安心です。
②消火器がない場合は濡れたタオルで鍋を覆う
消火器が手元にない場合は、水で濡らしてかたく絞ったタオル(水が垂れない程度までよく絞ってください)で鍋を覆い、空気を遮断して消火する方法もあります。ただし、やけどの危険があるため、無理は禁物です。
タオルは鍋全体を覆える大きさのものを使用し、手で直接触れず、トングや菜箸などを使ってかぶせましょう。
横浜市の天ぷら油火災に関するページでは、以下のように完全消火したあともタオルを取らないよう注意しています。
さらに数枚の濡れタオルを重ねてかけ、完全に窒息消火します。
注意!!炎が消えたように見えてもすぐにタオルを取らないでください。再び燃え出すことがあります。
(引用:横浜市「天ぷら油火災」)
濡れタオルで完全に鍋を覆えたら、コンロの火を止めます。再び発火するおそれがあるため、タオルはすぐに取り除かず、そのままの状態にしておいてください。
炎が出たらすぐに「119番通報」を!

初期消火ができるのは、炎が天井に達していない段階までとされています。
すでに炎が天井まで達している場合は、初期消火にこだわらず、すぐに避難し、119番通報を優先してください。
火災は他人事ではなく、誰にでも起こりうるものです。
7月23日の「天ぷらの日」をきっかけに、万が一に備えて家族で火災時の対処法を話し合ってみてはいかがでしょうか。
画像素材:PIXTA