違和感を押し込めて着ていた服
当時付き合っていた彼は、ファッションへのこだわりが強い人でした。私はあまり服に興味がなく、デートのたびに一緒に買い物へ行き、彼に服を選んでもらっていました。彼が選ぶのは、私に似合うものというより、彼の好みが色濃く出た服でした。正直に言えば、しっくりこないと感じることもありました。
それでも断ることができなかったのは、選んでもらっている立場だったからです。鏡の前で少し違和感があっても、褒められるとその気持ちはすぐにかき消されました。違和感よりも、「似合うよ」と笑う彼の顔を優先していました。
突然の別れとクローゼットの中身
彼との別れは突然でした。しかも、穏やかなものではありませんでした。彼への愛情が冷めた後、クローゼットを開けた瞬間に私はがくぜんとしました。並んでいるのは彼好みの服ばかり。そこに、自分の「好き」はほとんどありませんでした。
彼が選んだ服を見るだけで気持ちが沈んでいきました。泣きながら彼の選んだ服を処分し、とりあえず買ったシンプルな服数枚で過ごしました。心細さはありましたが、少しずつ自分の感覚を取り戻していきました。
自分の「好き」をだんだんと取り戻す
あの反動なのか、今では自分の好みがはっきりとわかるようになりました。クローゼットを開けたとき、ときめく服しかない状態が本当にうれしいのです。誰かに合わせて選んだ服を着られなくなるのと、自分の好みが変わって着なくなるのとでは、気持ちの重さがまったく違いました。
この経験があったからこそ、今の私は迷わず「これが好き」と言えるようになりました。
まとめ
経験を通して、人に合わせるのではなく、自分の好きなものを持ち続けたいと思うようになりました。自分で選んだものなら、たとえ好みが変わったとしても、「あのころはこんな感じが好きだったな」と前向きに振り返れる気がします。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:佐藤みう/20代女性・無職
イラスト:藤まる
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
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