ルイから同居を断られた義母は「トモルが養育費を払わないといけなくなるじゃない!」とヒステリックにわめき、さらにトモルの経営難を打ち明けると「あなたも嫁として、トモルにお金の援助をしてちょーだい!」——。
緋沙未はあまりに身勝手な義母の提案を笑顔で拒絶。「ボクはママと暮らす!」と宣言した息子との生活を守るため、理不尽を繰り返すトモルや義母に負けない決意を固めます。
決意を固めたサレ妻は、不倫相手が働く居酒屋へと向かい…


















トモルは依都に「緋沙未は300万円を請求している」とウソをつき、さらには依都が開業を目指しているのは料理店ではなく、トモルの店を間借りしたネイルブースであること、挙げ句の果てにはトモルと依都は別れる気がないことまで発覚——。
しかし、トモルや義母の理不尽と戦う決意を固めていた緋沙未は傷つくことなく、依都に毅然とした態度をとったのでした。
夫との離婚を望んでいなかった緋沙未ですが、トモルのあきれた言動の数々に、ついに愛想を尽かしたのでしょう。
妻には「慰謝料の返還」を迫り、不倫相手には「300万円請求されている」と偽って、間でお金をネコババしようとする——。双方にウソをついてまで大金を騙し取ろうとしていたのですから、緋沙未が見限るのも当然の結末と言えます。
ウソにウソを重ねていれば、どこかで矛盾が生まれ、いつか見抜かれてしまうもの。夫に裏切られ、義母から理不尽な言葉を浴びせられても、緋沙未は決して冷静さを失いませんでした。だからこそ、夫がついたウソに気づくことができたのでしょう。
不倫という非道な裏切りに直面すれば、深く傷つき、パニックになっても無理はありません。それでも緋沙未が冷静さを保てたのは、「ママと暮らす!」と宣言してくれた息子の生活を守る覚悟ができたからです。
大きなショックを受けたときこそ、「自分にとって本当に大切なものは何か」を自問してみること。それが、困難な状況を乗り切るための糸口になるのではないでしょうか。
紙屋束実