「彼、残業だと嘘をついて、ずっとうちにいるの♡」「不倫は奥さんにバレるかバレないか、そのスリルがおもしろいのに、あなたは鈍すぎてまったく気づかないから教えてあげたわ♡」浮気をしているにもかかわらず、彼女はなぜか勝ち誇った様子。
相手をお間違えではないでしょうか?
しかし、私の夫は3年前、不慮の事故で亡くなっています。今はひとり娘と2人で暮らしているため、女性が人違いでメッセージを送ってきたのだろうと思いました。それでも少し気になり、老婆心ながら「人から奪うことで満たされるなんて、心が疲れているんじゃないかしら?」と送ってみることに。
すると彼女は、「思ってた反応と違うんだけど!?」「怒ったり泣いたりしなさいよ!!」と、なぜか激怒したのです。
浮気相手を名乗る女性の次は、義弟!?
その後、夫の浮気相手を名乗る女性から連絡がくることはなく、1週間がたちました。ようやく平穏が戻ったと思った矢先、義弟から電話がかかってきたのです。「お義姉さん! お願いがあるんだけど!!」
義弟は以前から、何かにつけて夫の遺産をよこせと言ってくる、私の頭痛のタネです。「兄貴が亡くなって3年もたつのに働いてないってことは、遺産がたくさん残ってるんだろ?」「うちは子どもが3人もいるし、不況で俺も嫁も給料が減って……助けてくれない?」
義弟の子どもたちは夫と私によく懐いており、私にとっても実の子どものようにかわいい存在です。「甥っ子たちのためなら、少しくらいは……」と言いかけると、義弟はすぐに言いました。
「じゃあ、これから毎月20万円よろしくね!」高額な要求に、私はあ然。夫の遺産は残っていますが、決して多額ではありません。夫が残してくれた大切なお金を、必要な分だけ取り崩して生活していました。さらに私は、義弟の思い込みとは違い、在宅で働いています。
それを伝えると、義弟は「マジかよ……数千万円くらい持ってると思ってたのに」と落胆。しかし、さらに耳を疑うことを言い出しました。「働いてるなら遺産なんていらないだろ? 全部俺にちょうだいよ!」「まだ若いんだし、次の男を見つければいい。兄貴を思い出す遺産は、俺が使ってあげる」
あまりの言い草に、私もカチンときました。「ふざけないで! 再婚するつもりはないし、夫の遺産をあてにしないで。代わりに、友人のファイナンシャルプランナーへ相談できるよう取り計らうわ」すると義弟は、「下手に出て頼んでやってるのに……」と吐き捨て、電話を切ったのでした。
謎の女性から送られてきた決定的な写真
それから3日後。またしても、謎の女性からメッセージが届きました。今度は、浮気の証拠らしき写真まで添えられています。
「今回はさすがにこたえたでしょう?」
文面からも、彼女がニヤニヤしている様子が伝わってくるようでした。私を傷つけるために、慰謝料を請求されかねない写真まで送りつけてくるなんて……あきれるしかありません。しかし、その写真を見た私は、あることに気づきました。
「夫の浮気相手にバカにされてるのに、どうして怒らないの!」
「少しは泣いたり悔しがったりしなさいよ!」
「夫は3年前に亡くなりました」
「え?」
勢いを失った彼女は、戸惑いながら言いました。
「でも……彼のスマホの電話帳に『おに嫁』って登録されている人がいて……。私はてっきり、『鬼嫁』って意味だと思って……」そこで私は、真実を明かすことにしました。
「私、彼の義理の姉なの。つまり、彼の兄の妻。『おに嫁』は、『お兄ちゃんの嫁』という意味かしら」
写真に写っていたのは、なんと義弟でした。義弟が浮気していたことにも驚きましたが、義理とはいえ身内の浮気写真を見るのは、なかなかつらいものがあります。「う、嘘……!」慌てる彼女に、私は明るく返しました。
「大丈夫、気にしないで! あなたたちの浮気は、私から奥さんに伝えておくから」
「浮気写真も全部送って、弁護士も紹介しておくわ!」
義弟の妻は、とてもやさしくて良い人です。夫を亡くしたときも、ずっと私に寄り添ってくれました。だから今度は、私が彼女を助ける番です。
義弟の浮気が招いた、家族それぞれのその後
その後、私は義弟の妻に浮気の事実を伝えました。彼女は弁護士を立て、義弟との離婚が成立。
義弟から生活が苦しいと聞かされていましたが、給料が減ったというのは真っ赤な嘘でした。妻の年収は500万円以上あり、実際には、義弟が自分の給料のほとんどを浮気相手に貢いでいたそうです。
羽振りの良い義弟をお金持ちだと思い込んでいた浮気相手からは、「思ってたのと違う!!」と連絡が来ましたが、自業自得でしょう。その後、私は連絡先をブロック。2人がどうなったのかは知りません。
義両親と仲の良かった義弟の元妻は、甥っ子たちを連れて義実家の近くへ引っ越しました。現在は義両親のサポートを受けながら、仕事に励んでいます。私も時折、娘と一緒に義実家を訪れ、甥っ子たちと遊んでいます。夫の面影を感じられる甥っ子たちと過ごす時間は、私にとって癒やしになっています。
◇ ◇ ◇
義弟にも、その不倫相手にも、呆れてしまいますね。自分の欲を満たすために家族を傷つけた結果、信頼も居場所も失うことになったのは当然の報いかもしれません。2人には慰謝料を、そして義弟には子どもたちのための養育費を、責任を持ってしっかり支払ってもらいたいですね。
【取材時期:2026年7月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。