ある日、私のもとに結婚式の招待状が届きました。差出人は、学生時代に私をいじめていた同級生のA。そして、彼女の結婚相手は、なんと私の元婚約者でした。
1年ほど前、私は街で偶然Aと再会しました。その際、会話の流れで婚約していることを知られたのです。するとAは、共通の知人を頼って彼を探し出し、積極的にアプローチするように。やがて彼もAになびき、私たちの婚約は破談となりました。それからほどなくして、2人が結婚すると知ったのです。
しかも彼女は、私だけでなく、高校時代の共通の友人である親友たちにも招待状を送っていました。困惑した私は、同じく招待状を受け取った親友たちに相談することに。結婚式に出席するのか尋ねると、全員が迷うことなく「行く!」と答えました。
てっきり欠席すると思っていた私は、驚いて理由を尋ねます。すると、親友のひとりが笑顔で言いました。「昔のことも、今回のことも、まだ何も反省していないみたいだから。少しくらいお仕置きしなきゃ♪」
さらに親友たちは、私にも結婚式へ出席するよう勧めてきました。正直なところ迷いはありましたが、私は意を決して出席することにしたのです。
「計画が台無しよ!」新婦が激怒したワケ
結婚式当日。私は、親友のお姉さんに身支度を整えてもらいました。仕事を通じて少しずつ自信を持てるようになっていたものの、外見にはまだ無頓着なところがあった私。そこで、ヘアメイクアーティストとして活躍する親友のお姉さんが、結婚式までの約2カ月間、ボディメイクやヘアケア、洋服選びまで手伝ってくれたのです。
お姉さんに見送られ、私は自信を持って会場へ向かいました。やがて式が始まり、新婦が入場。私の姿を見つけた途端、彼女はものすごい形相でこちらをにらみつけました。その視線に、思わず身がすくみます。
そして披露宴が始まり、新郎が友人たちの席へあいさつに回っていたとき、事件が起こりました。ひとりになった新婦が顔を真っ赤にし、私たちの席へ怒鳴り込んできたのです。
「これじゃ計画が台無しよ!」
どうやらAは、婚約者を奪われてボロボロの私の姿を新郎に見せ、「私を選んで正解だった」と思わせるつもりだったようです。「あんなにさえない地味なブスだったくせに、どうしちゃったのよ! 私よりスタイルがいいって、どういうこと!? 調子に乗るんじゃないわよ! 今日は私が主役なの!」すごい形相でまくしたてる新婦を前に、私は苦笑いを浮かべることしかできませんでした。
新婦が自ら暴露!私を結婚式に招待した目的
親友たちが考えた「お仕置き」とは、まさにこういうことでした。過去を乗り越え、幸せに暮らしている私の姿を見せることが、Aにとって何よりのお仕置きになると考えたのです。実際、私はつらかった高校時代を乗り越え、今では充実した毎日を送っています。
そして、隣に座っていた親友たちは、口々に言いました。「この子、昔からちゃんとかわいかったよ。ただ、自信がなくて目立たなかっただけ」「それに、いいところは見た目だけじゃないから。Aが勝てるところなんて何ひとつないよ」
その言葉を聞いたAは、悔しそうに地団駄を踏み、ますますヒートアップ。周囲の視線も気にせず、大声でわめき始めました。「この子は今も昔もずっとブスなの! 体操服や靴を隠したときや、お弁当を捨てたときの泣き顔なんて、それはもう見るに耐えないほどのブスだったんだから!」「あんたみたいな陰キャが、一生私に勝てるわけないでしょ!」
さらに逆上したAは、私を結婚式に招待した本当の理由まで口走りました。新郎と結婚する自分の姿を見せつけ、昔のように私を泣かせるつもりだったというのです。「あんたなんて、これからもずっと私に虐げられていればいいのよ!」Aの暴言が会場中に響き渡り、辺りはしんと静まり返りました。
暴言の末に式は中断…新婦を待っていた結末
ハッと我に返ったAでしたが、時すでに遅し。新郎も私を裏切った立場ではあるものの、Aが過去にしてきたことや、自分との結婚を私への復讐に利用しようとしていたことを初めて知り、言葉を失っていました。
新郎の両親も怒りをあらわにし、Aの両親は青ざめながら、周囲に何度も頭を下げます。しかし、会場はすっかり修羅場と化し、披露宴はそのまま中断されることになりました。私と親友たちは、晴れやかな気持ちで会場をあとに。
後日、2人はまだ婚姻届を提出しておらず、結婚そのものを取りやめたと聞きました。
私は今も、好きな仕事に楽しく打ち込んでいます。親友たちとも定期的に集まり、食事やおしゃべりを楽しむ日々。つらい時期を支え、今も変わらずそばにいてくれる彼女たちとの絆を、これからも大切にしていきたいと思います。
◇ ◇ ◇
人を見下し、過去のつらい経験を利用して相手を傷つけようとしたAの言動は、到底許されるものではありません。一方で、心強い親友たちがいてくれて、本当によかったです。つらい過去を完全に忘れるのは難しいかもしれませんが、困ったときに手を差し伸べてくれる人たちを大切にしながら、自分らしい毎日を歩んでいきたいですね。
【取材時期:2026年7月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。