屋台での店員さんの行動に「ギョッ」……!

体験者:Nさん
蒸し暑い夏の日、友人と訪れたお祭りでのことです。
屋台の前を歩いていると、氷水にぷかぷかと浮かぶ「冷やしきゅうり」が目に入りました。
「いらっしゃい!よく冷えてるよ〜♪」
店員さんの元気な声につられ、思わず足を止めた私。冷たくてポリポリとした食感のきゅうりは、夏祭りで無性に食べたくなるもののひとつですよね。
「おいしそう!買おうかな」とワクワクしながら屋台を眺めていた、次の瞬間です。
店員さんが、さっきまで小銭をジャラジャラと触っていたその手を、なんとそのまま氷水の中へ入れたのです。
しかも、きゅうりを取り出すだけではありません。味をなじませるためなのか、氷水の中できゅうりを素手で揉み始めました。
「ぎゃー!その手で触らないで……!」
思わず心の中で叫んでしまいました。
冷たくておいしそうではあるものの、この暑さの中、会計をした手で直接触られた生野菜を食べても大丈夫なのでしょうか。
急に怖くなり、結局その冷やしきゅうりは買わずに屋台を離れました。実際のところ、食中毒のリスクはあるのでしょうか?
※これはあくまで体験者が目撃した一例です。すべての屋台や店舗で同様の衛生管理がおこなわれているわけではありません。
冷やしきゅうりも、取り扱い方によっては食中毒の原因に
管理栄養士でライターの安達春香さんによると、夏の風物詩、冷やしきゅうりにも食中毒の危険性があるのだそう。
「なぜ冷やしきゅうりで食中毒になるのか」について、詳しく教えてもらいました。
なぜ「冷やしきゅうり」で食中毒に?

食中毒というとお肉や魚、暑い時季のお弁当のイメージはありませんか?きゅうりが危ないといわれても正直あまりピンとこないですよね。
意外と知られていませんが、実はきゅうりやトマト、キャベツなどの野菜にも食中毒菌がついていることがあります。
さらに厄介なのが、きゅうりの表面にある「イボ」。細かい凹凸があるせいで、流水でササッと洗うだけだと菌が残ってしまいます。
「大量のきゅうりを一つの容器で漬け込む」「長時間ぬるい温度に置かれる」といった特殊な条件が重なると、菌が爆発的に増えてしまうんです。
漬けてあるから安心は大間違い!?

実はただ氷で冷やしただけのきゅうりよりも、しっかり味が染みた「きゅうりの浅漬け」の方が食中毒のリスクが高まります。
2014年に起きた大規模な集団食中毒も、漬け込んだきゅうりが原因でした。
「塩に漬けると長持ちするんじゃないの?」と思われがちですが、浅漬けは普通の漬け物と比べると塩分濃度が低く、食中毒菌の増殖を抑える効果も弱め。
しかも、調味液には菌のエサとなる「アミノ酸」が多く含まれています。
浅漬けが入った容器の中は、水分たっぷり、うまみ(アミノ酸)もたっぷり。菌にとってこれ以上ない快適な環境なんです。
そのため、1本でも汚染されたものが混ざっていると、ほかのきゅうりにも広がってしまいます。
必要以上に怖がらなくても大丈夫ですが、外で食べるときは注意しましょう。
清潔?体調は万全?露店を安全に楽しむ見極め方
これからの行楽シーズン、屋外で冷やしきゅうりを食べる機会が増えますよね。食中毒のリスクを減らすために、次の2つをチェックしましょう。
①お店の衛生状態
まずは「お店の衛生状態」を確認しましょう。
たとえば、店員さんがお金を受け取った手で、そのままきゅうりをヒョイッと掴んでいないか。
衛生面に気を付けているお店なら手袋を使い分けたり、トングを使ったりするはずです。
また、きゅうりが並んでいる台が汚れていないかも要チェック!「清潔そうだな」と思えるお店を選ぶのがおすすめです。
②その日の体調
食中毒になるかどうかは「菌の量」と「個人の免疫力」に左右されます。
「おなかは強い方だから大丈夫」と思っている人でも、寝不足のときや疲れが溜まっているときは、体の防衛機能がガタ落ち。
そんなときに菌が繁殖した冷やしきゅうりを食べると、腹痛や嘔吐といった症状が強く出てしまうかもしれません。
特に小さい子どもや高齢の方は、もともとの免疫力が弱いので注意が必要。
「今日はちょっとバテ気味かも」という日は、しっかり火の通った屋台グルメを楽しみましょう。
正しく知れば怖くない!
露店では衛生状態を確認して、疲れているときは食べないようにしましょう。
しっかり対策して、屋台での冷やしきゅうりを楽しんでくださいね。
※一部AI画像を使用しております。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。