わが家の次女は、口唇口蓋裂で生まれました。生後5カ月と1歳ごろの2回、手術を受け、外見ではわからないほどきれいになりました。ただ、歯並びが悪く、毎月歯医者に通ったり、言葉がはっきりせずに教室へ通ったりしています。今回は、言葉の面で起きた悩みについてお伝えいたします。
たくさん話すのに理解できない
次女は、1歳過ぎに片言の言葉を話し始めましたが、鼻にかかった話し方をするため、聞き取りにくい状態でした。口唇裂だけの場合は、言葉の問題は出にくいそうですが、口蓋裂があると元々鼻と口がつながっていたため、特殊な息づかい、言葉の出し方となり、鼻がかった発音になる場合が多いそうです。
ただ、昔より早めに口蓋裂を閉じる手術がなされていて、軽減されているようです。わが子も1歳で口蓋裂を閉じましたが、発声の仕方は特殊なままでした。
根気よく話を聞いてあげる
最初のころは、言っていることがわからなくても相槌を打ってあげれば娘は満足していたので、困ることはありませんでした。ただ、“魔の2歳児”の時期になってくると意思がしっかりとしてきて、理解してあげないと、かなり怒って手がつけられない状態。
こちらもイライラしてしまうことがありましたが、「わかってあげられなくてごめんね、もう一度ゆっくり話してみて」と落ち着いて聞いてあげると、頑張って伝えようとしてくれました。
3歳からは「ことばの教室」へ
主治医の先生にすすめられ、「ことばの教室」へ通うようになりました。言語聴覚士の方が発音のチェックをして、遊びながら発音を修正してくれるので、次女も喜んで通っています。
週一で1時間ほど教室へ通うことにより、本人も発音の仕方を習得して、どんどん上達しているので、本当によかったと思っています。私の地元の「ことばの教室」は、先生が各学校をまわって、口唇口蓋裂でないお子さんでも発音に不安のある方は利用できるそうです。
外見は手術でどんどんきれいになりますが、言葉の問題を解決するには時間と努力が必要になります。けれど確実に上達するので、子どもと協力して、乗り越えていけたらと思っています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:石原みどり
知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。