停電が続き、スーパーから商品が消えた……房総半島台風で実感した「備える大切さ」
令和元年房総半島台風では、停電を経験しました。
信号は消え、スーパーには長蛇の列。店内に入れても、パンや飲み物、カップ麺などはすでに売り切れていて、「欲しいものが買えない」という状況を目の当たりにしました。
幸い、わが家は長期間の停電は免れたものの、道路を挟んだ向かいの地域は、復旧まで1週間以上かかりました。
「もし、わが家も1週間停電したら……」そんな経験が、防災を見直すきっかけになりました。
とはいえ、防災用として特別な非常食ばかりを買いそろえても、食べ慣れていなかったり、気づけば賞味期限が切れてしまったりして、長続きしませんでした。だからこそ始めたのが、「普段食べるものを少し多めに買い置きする」ローリングストックです。
「非常食」ではなく「いつもの食品」を備えるようになった理由
ローリングストックとは、普段食べている食品を少し多めに購入し、日常的に消費しながら減った分だけ買い足していく備蓄方法です。この方法に変えてから、「備蓄のために特別な食品を買う」という感覚がなくなりました。

わが家で備蓄しているのは、レトルトカレーやパスタソース、缶詰、乾麺、スープ、飲料、お菓子など、普段から食べ慣れているものばかり。子どもたちが好きなおやつも、少し多めにストックしています。
災害時は、慣れない環境や不安で気持ちが落ち込みやすくなります。そんなとき、いつも食べている味があるだけで安心感につながると、被災経験を通して実感しました。
「非常食だから食べない」のではなく、「いつもの食品だから自然に回転する」。これが、わが家でローリングストックが続いている理由です。
年間72万円の食費節約にもつながった!わが家の食品収納ルール
ローリングストックを始めてから、意外なメリットもありました。それが、食費節約です。
わが家では食費見直しをしたことで、年間72万円の節約に成功しましたが、その理由のひとつが「在庫が見える収納」です。
以前は、買った食品を空いている場所へしまっていたため、「まだあったのに、また買ってしまった」「奥から賞味期限切れの商品が出てきた」ということがよくありました。
今は食品の種類ごとに収納場所を決め、必ず同じ場所へ戻すようにしています。

さらに、奥行きのある収納棚では、収納ケースを使って食品を立てて管理。ケースごと引き出せるので在庫が一目で分かり、古いものから自然と使えるようになりました。
特売の日にまとめ買いをしても、「何が何個あるか」が把握できるため、無駄な買い足しも減りました。
「期限切れゼロ」を目指すために続けている小さな工夫
ローリングストックで一番大切なのは、「賞味期限を管理する仕組み」を作ることです。
わが家では、新しく購入した食品は必ず収納の奥へ、賞味期限が近いものを手前へ置く「先入れ先出し」を徹底しています。これだけでも、期限切れはぐっと減りました。

さらに、引き出しを開けたついでに、賞味期限をチェックしています。「期限が近いものは何かな」と確認するだけでOK。
期限が近い食品は、あえて目に留まる場所に置き、使い忘れないようにしています。その週の献立に取り入れたり、お昼ごはんに食べたりして使い切ります。
特別な管理アプリや難しい方法は使わなくても、小さな習慣を積み重ねるだけで、賞味期限切れは防げるようになりました。
防災は、特別なことではなく「暮らしの仕組みづくり」
被災を経験したからこそ感じるのは、防災は一度頑張って終わるものではなく、毎日の暮らしの中で続けることが大切だということです。
ローリングストックは、災害への備えであると同時に、食品ロスを減らし、家計にもやさしい暮らし方でもあります。
「備蓄しなきゃ」と身構える必要はありません。いつも食べる食品を少し多めに買い、使ったら買い足す。その繰り返しだけでも、立派な防災になります。
一度、キッチンの食品ストックを見直してみませんか。未来の自分や家族を助ける備えは、今日の小さな習慣から始められます。