最近帰りが遅い夫は「稼ぎのない私のために頑張って働いている」と恩着せがましく言ってきます。
出張も多く、滞在するホテルや接待のレストラン予約も私にさせる始末。夫の会社では自分で予約して後から申請するスタイルのようですが、本当に毎回出張なのか怪しいところです。
もちろん、義母への対応も私に任せっきり。私は結婚前から義母に気に入られておらず、会うたびに嫌みを言われます。そんな義母の相手をひとりでしなければいけない私の気持ちなど、夫は何ひとつ考えてくれません。
稼いでいるほうが偉いと言うのなら…
夫は私に気に入らないことがあると「無職が偉そうに」と専業主婦の私をバカにするようになりました。
「1円も稼いでいない分際で家事もまともにできないのか」「誰に養ってもらってると思っている? 俺を敬え」などと言いますが、夫の生活を支え、すべてをひとりでこなしているのは私です。
それに、仕事を辞めたのは夫の希望なのに……。そこまで言われる筋合いはありません。
あまりにひどい態度に耐えかね、私は仕事復帰を願い出ました。結婚前に働いていた弁護士事務所から「戻ってこないか」と声をかけてもらったのです。
夫は「ただの事務員だろ? 復帰したところで俺より稼げないくせに。好きにしろ」と、私の仕事には興味もない様子……。翌週から、職場復帰を果たしました。
稼ぎマウント!それなら……
しかし仕事に復帰しても夫の態度は変わらず、それどころか「自分のほうが稼いでいて立派な仕事をしている」とマウントを取ってくるようになりました。
復職してしばらく経ったある日、夫から「会社の同僚たちを家に連れて帰るから豪華にもてなせ」と急な連絡が入ります。
仕事が立て込んでおり、豪華なおもてなしは難しいと伝えると、
「俺より稼ぎが低いくせに生意気言うな! 黙って俺の言う通りにすればいいんだよ!」
と、またも稼ぎでのマウント……。
しかし、『稼いでいるほうが偉い』というのなら、立場は逆転します。仕事復帰した今、私のほうが、絶対に稼いでいるからです。
「じゃあ、私のほうが偉いから黙って言うこと聞いてもらっていい?」
私の稼ぎは夫の2倍以上あると教え、「あなたの理論で言うと、私のほうが稼いでいて偉いのだから、言うことは聞く必要はないよね?」と言い返しました。
それでも夫は私の発言をハッタリだと言って信じません。私をただの事務員だとバカにしているからです。
実は、私は弁護士として働いています。夫とは婚活パーティーで出会いましたが、私がこれまで婚活をする中で、弁護士だと伝えると男性から引かれることが多かったため、職業を隠していたのです。
夫は「結婚したら家庭に入ってほしい」と希望しており、私も仕事を辞めてもいいと思っていたため、あえて職業を伝えることのないまま、専業主婦になりました。
女性というだけで自分より立場が低いと考える夫は、私の職業を聞こうともしませんでした。まさか私が弁護士だったとは考えもしなかったのでしょう。
反撃開始!
ハッタリ扱いされたものの、私は構わず家事も夫のお世話も一切せず、様子を見ることにしました。当然、夫が家事をこなせるはずもなく「手伝ってくれ」と言ってきますが、すべて拒否。どれも夫がこれまで言っていた通りに振る舞っているだけです。
ある日、いつものように残業を言い訳に手伝いを求めてきた夫に、私はついに告げました。
「残業なんて嘘ですよね。不倫相手と会うんでしょ? もう家事も一切しません。離婚しましょう」
しっかり証拠もそろっています。私は仕事復帰する前から、夫の不倫に気付いていました。しかも相手は、結婚前からの付き合いの女性、会社の同僚、夜のお店の女性、さらには既婚者まで、複数人いたのです。
証拠がそろっていると知って、夫は慌てて関係を整理したようですが、不倫の事実は消えません。離婚は勘弁してほしいと必死に懇願し、「弁護士の仕事は大変だろう、本当に尊敬する! これからは俺がお前をサポートする側に回る!」と手のひら返しをしてきました。
しかし、あれだけ私をバカにしてひどい扱いをしておきながら、今さらどんなに謝られても許せるはずがありません。
弁護士として淡々と離婚協議を進め、夫と不倫相手たちに適正な慰謝料をしっかり請求したうえで正式に離婚。その後、夫は会社に不倫がバレた上、「弁護士の妻に追い込まれた」という噂も広まり自ら退職。W不倫だった相手の夫からは慰謝料も請求されているようです。
今は支払いに追われ、アルバイトを掛け持ちしながら義母を養っているのだとか……。
一方の私は、弁護士としてバリバリ働く毎日。シングルに戻りましたが、充実感でいっぱいです。「次に出会う人はそのままの私を受け入れてくれる人がいい」と学びました。
時間はかかっても、支え合える素敵なパートナーを見つけたいです。
◇ ◇ ◇
夫婦は、決して収入の多い・少ないで上下関係が決まるものではありません。相手を尊重せず、自分の思い通りに支配しようとする関係は、いつか破綻してしまうでしょう。
お互いを思いやり、どんなときも支え合える対等な関係こそが、本来あるべき夫婦の姿なのかもしれませんね。
【取材時期:2026年6月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。