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「利子をつけろってこと!?」友人に50万円を無利子で貸した母。7年後、完済を喜べなかったワケ

仕事や家のことに追われる中でも、母は困っている人を見過ごせない人でした。だからこそ、友人から持ちかけられた相談にも、簡単には背を向けられなかったのだと思います。

 

シングルで子育てをする友人の力になりたくて

これは、私の母の経験です。母が仕事をしながら私を育て、さらに自分の両親の世話にも追われていたころ、友人から突然「息子の進学費用のために50万円貸してほしい」と頼まれたそうです。

 

その友人は、シングルで子どもを育てていました。母は、その友人の境遇もこれまでの努力も知っていたため、力になりたいと思ったといいます。とはいえ、家計から母の判断だけで50万円を出せるほど、わが家に余裕があったわけではありません。

 

そこで母は、家計とは別に、投資などをしながら老後に備えて少しずつ積み立てていた資金から、50万円を出すことにしました。

 

50万円を貸すときに伝えたこと

母は、利子は取らず、返済の催促もしないと伝えました。その一方で、このお金は老後のために運用していたもので、本来なら増えていく可能性もあったお金だということを、きちんと説明したそうです。

 

そのうえで、「月1万円ずつでいいから、少しずつ返してほしい」とお願いしました。友人もその条件に感謝し、毎月1万円ずつ返済していく約束で、50万円を受け取りました。

 

しかし、しばらくすると連絡や返済がない月も出てきたそうです。それでも母は、「その月は大変だったのだろう」と考え、約束どおり催促はせず、ただ待ち続けていました。

 

 

全額返済されても残った違和感

当初の計画どおりであれば、4年2カ月で返し終えられるはずでした。けれど、実際に全額が返済されたのは、最初に貸してから7年以上がたったころだったそうです。

 

最後の返済を受け取ったとき、友人は「ありがとう。それじゃあ、またね」と軽く言って、そのまま帰ろうとしました。そこで母は強い違和感を覚え、「ちょっと待って」と呼び止めたそうです。

 

そして、こう伝えました。

 

「最初に、運用を続けていれば増えていた可能性もあるお金だと話したよね。利子を取るつもりもなかったし、催促もしなかった。見返りが欲しいわけでもない。ただ、相手の好意に何も気持ちを添えないのは、失礼なことだと思う」

 

すると友人は、「利子をつけろってこと!?」と強く反発し、そのまま帰ってしまったといいます。

 

後日、友人からは「これが私の精一杯です」とだけ書かれた手紙とともに、菓子折りが届いたそうです。けれど母には、それが心からの感謝というより、言われたことに対して形だけ応じたもののように映ったといいます。

 

まとめ

母にとってあの50万円は、友人親子を助けたいという気持ちから差し出したものでした。実際に、そのお金が相手にとって大きな支えになった面もあったのだと思います。

 

ただ、この出来事は、母の中に長く残る経験にもなりました。そして私は母から、「人の好意を当然と思わず、感謝の気持ちは言葉だけでなく、時には形でも示すことが大切だ」と繰り返し聞いて育ちました。

 

利子はいらないという約束だった以上、友人は全額を返済した時点で、金銭面での約束は果たしています。一方で母は、長い年月をかけて返済を待ち続けた自分の思いが、友人に十分伝わっていなかったように感じたのでしょう。この出来事から私は、約束を果たすことと、相手への感謝を伝えることは別の問題であり、言葉の受け止め方によって人間関係が変わることもあるのだと気付きました。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

著者:磯辺みなほ/30代女性。ゲーマー。発達障害がある夫と2人暮らし。大変なことも多い中、それ以上にネタと笑顔にあふれる毎日を送っている

イラスト:ゆる山まげよ

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)

 

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