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「子宮を全摘したほうがいい」出産後の手術でがんが判明。悩んだ私が下した決断【医師解説あり】

私はそれまで健康診断で異常を指摘されたことがなく、自分は健康だと思っていました。生理痛はひどかったものの、婦人科系の大きな病気とは無縁だと思っていたのです。しかし、初めての妊娠で、思いも寄らない指摘を受けることになりました。【医師解説あり】

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師早川 潤先生
産婦人科 | 早川クリニック 院長

産婦人科専門医。大阪大院医学博士。大阪・心斎橋で70年以上続く早川クリニックの院長として、思春期から更年期以降まで、幅広い世代の女性の健康を支えている。医師同士の相互評価により選ばれる「Best Doctors of Japan」にも選出。専門性に基づいた、丁寧でやさしい診療を大切にしている。HP:https://hayakawa-clinic.jp/
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妊婦健診で見つかった異形成

生理痛は以前からひどく、市販の痛み止めも徐々に効きにくくなっていました。そのため、病院で処方された薬をたまに服用していましたが、そのほかに体調面で大きな不安はありませんでした。

 

そんな中、初めての妊娠で、子宮頸部異形成(しきゅうけいぶいけいせい/子宮頸がんにつながることがある細胞の変化)を指摘されました。

 

ただ、すぐに治療をおこなうのではなく、医師からは「産後に再び異形成が認められた場合は、手術をしましょう」と説明され、経過を見る方針になりました。

 

円錐切除を受けることに

1人目の出産後、何度か通院し、そろそろ手術を受けるというタイミングで2人目を妊娠しました。そのため、再び出産後まで経過を見ることになり、手術は延期されました。

 

しかし、2人目の出産後も異形成が認められたため、詳しい検査と治療を兼ねて、子宮頸部円錐切除術を受けることになりました。

 

手術中は麻酔がしっかり効いていましたが、真上から光を当てられているような感覚がありました。その光が、当時見ていたドラマに登場する仏の後光のように感じられ、手術中は仏の姿をした俳優が出てくる夢を見ていました。

 

術後は大きな痛みはありませんでしたが、少しおなかが引きつるような感覚が残っていました。

 

 

術後に医師から示された2つの選択肢

切除した組織を詳しく調べた結果、それまで子宮頸部異形成として経過観察を続けていましたが、浸潤がん(しんじゅんがん/がん細胞が上皮の下にある組織へ入り込んだ状態)になっていたことがわかりました。

 

医師からは、がんは初期の段階で、円錐切除によってがんの部分は切除できたと説明を受けました。しかし、浸潤がんになっていたため、医師からは「今後の妊娠を希望しないのであれば、子宮を全摘出したほうがいい」と説明を受けました。

 

すでに2人を出産していましたが、私はもう1人子どもが欲しいという気持ちを持っていました。一方で、病気が再発するなどして、今いる子どもたちの将来に関われなくなるかもしれないという不安もありました。

 

医師からは「まだ生まれていない子どものために、自分自身を危険にさらすのか」と問いかけられました。また、当時の私の病状について、医師からは「子宮を摘出した場合は5年間、残した場合は10年間の通院が必要になる」と説明を受けました。

 

何度も悩みましたが、最終的に、定期的な通院を続けながら子宮を残すことを選びました。浸潤がんだったと知ったときの衝撃は大きく、通院の日が近づくたびに気持ちが重くなっていました。

 

現在も定期的な通院を続けています。その後、3人目を妊娠し、早産ではあったものの、出産することができました。

 

まとめ

今回の経験で、健康診断で異常を指摘されていなくても、別の検査で病気が見つかることがあると知り、子宮頸がん検診を定期的に受ける大切さを実感しました。また、もう1人子どもが欲しいという希望と、自分の将来の健康に関するリスクの間で決断する難しさも痛感しました。

 

これからも定期的な通院を続けながら、自分の健康と向き合っていきたいと思っています。また、子宮頸がん検診やHPVワクチンについて、家族と話す機会も持ちたいと考えています。

 

医師による解説:自覚しにくい子宮頸部の異常

子宮頸部異形成は自覚症状がほとんどなく、検診や妊婦健診をきっかけに見つかることがあります。治療は病変の程度や妊娠希望などを踏まえて判断します。

 

異形成は症状だけでは気付きにくい

子宮頸部異形成は、主にヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染によって起こる細胞の変化で、多くは自覚症状がありません。強い生理痛は異形成に特有の症状ではないため、症状の有無にかかわらず、子宮頸がん検診を定期的に受けることが早期発見につながります。

 

円錐切除後の治療は個別に判断

子宮頸部円錐切除術は、病変を切除するとともに、切除した組織から病変の種類や広がりを詳しく調べる手術です。浸潤がんが判明した場合、円錐切除後に経過観察が可能か、子宮摘出などの追加治療が必要かは、がんの深さや広がり、切除断端、妊娠希望などを踏まえて判断されます。

 

妊娠を望む場合は慎重な管理を

条件を満たす早期の子宮頸がんでは、子宮を残す治療を選択できる場合があります。ただし、円錐切除後は早産などのリスクが高まる可能性があるため、妊娠前から産婦人科で相談し、妊娠後も子宮頸管の状態を含めた慎重な管理が必要です。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

監修:早川 潤先生(早川クリニック 院長)

著者:泉加奈子/40代女性・パート

イラスト:ふるみ

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)

 

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