特に共働き家庭の場合、一度は話し合うべきなのが家事や育児の分担について。細かいルールが必要なかった2人だけの生活はまもなく終わり、新しい家族を迎えます。出産後に待ち受ける「子育て」という大仕事を乗り越えていくには、どうやってパパと連携したらいいのでしょうか?
感情論より理論!日常生活を具体化しよう
妊娠すると、日に日に大きく成長するおなかとともに、思うように動けなくなってきます。そんな妊婦さんが、仕事と家事を両立させるのは大変ですよね。ですが、出産後の忙しさは、妊娠中の比ではありません。たとえ産休を取ったとしても、それはほんの一時的なこと。子育てに「お休み」はないんです。当然、パパの協力をあおぎたいところですが、「ツラい状況をわかってくれない」「結局、自分がやるしかない」という気持ちにとらわれているママが多いようです。
そんなときに役立つのが、「理論で理解してもらう」という方法。仕事のタスク管理と同じように、家事や育児のやることリストを提示する方法です。「ツラい、ツラい~」と100回アピールするよりも、ご自身がどれだけのタスクをこなしているのかをタイムスケジュールに沿って書き出すのがおすすめです。仕事に追われ、睡眠時間を削り、ひと休みする時間がほとんどない……という状況を理解してもらうことが第一歩です。
空気を読んでもらうのは無理?
「仕事があるのはお互いさま」とは言っても、「子育ては女の仕事」という固定観念は根強いもの。自らすすんで家事や育児に参加してくれる男性は、あまり多くないように思います。やることリストを書き出して「大変さ」を理解してもらうことで、多少の協力は見込めるでしょう。しかし、欲を言えば「言わなくても協力してほしい!」と思ってしまいますよね。
そんなときは、「やることリスト」をホワイトボードに書き出して、担当した人のマークをつけるのがおすすめです。感情論より理論を優先することの多い男性の考え方には、視覚的にアピールするのが有効とされています。つまり、営業職の人が張り出された成績表を見て、上を目指す心理をうまく利用するんです。ママのマークで一色になっているホワイトボードに、ご主人のマークが自然と増えていくように誘導していけるといいですね。
相手のやり方を受け入れることが大切!
家事や育児に、パパの協力を求めるときに大切なのが、「相手のやり方を受け入れる」というポイントです。育ってきた環境が違うのですから、やり方が違うのは当然と言えるでしょう。たとえば、バターを冷蔵庫にしまうときに、バターナイフを入れたままの家庭もあれば、バターナイフは取り出して毎回洗うという家庭もあります。また、洗濯物の分類の仕方が違ったり、洗った食器をその場で拭く家庭もあれば、自然乾燥を待つ家庭も。
このように、細かなやり方を相手にゆだねることも大切なポイントです。重要なのは、自分のルールを相手に押し付けないこと。どうしても譲れない場合は、感謝の言葉のあとに、「このように~してくれるとうれしい」など、ポジティブな表現でひと言を添えると効果的ですよ!
子育てには、パパの力が不可欠! 感情論より理論が優先する男性に、ママの「大変さ」もわかってもらうには、やることリストを作って視覚的にアピールしていきましょう。ホワイトボードに書き出した「ゴミ出し」や「お迎え」などのタスクが、パパのマークでいっぱいになる……そんな日がくることを願っています。
著者:津田 玲
子育て奮闘中のワーキングマザー。妊娠・出産・子育てに関する 役立つ記事を執筆中。