思い出が詰まったゲーム機
ゲーム機は、僕にとって単なる暇つぶしではありませんでした。学生時代には時間を忘れて遊び、友人たちとオンラインゲームで盛り上がった思い出がたくさんあります。社会人になってからも、仕事で疲れて帰宅した日の楽しみでした。コントローラーを握ると気持ちが切り替わり、仕事の疲れを忘れることができたのです。
結婚後は以前ほど遊ぶ機会がなくなりましたが、学生時代から社会人までの思い出が詰まった大切な存在として、ずっと手元に残していました。
家族が増えるということ
そんな中、子どもが生まれることに! 子どもの誕生が近づくにつれて、家の中を見直す機会が増えました。ベビーベッドや育児用品を置くスペースを確保するため、使っていない物を整理していたときに目に留まったのがゲーム機でした。
長い間使っていないことはわかっていましたが、思い出があるため決断できずにいました。しかし、家族が快適に過ごせる空間を整えたいという思いが強くなり、ゲームに使っていた時間も家族との時間に充てたいと考えるように。
そして何度も考えた末に、ゲーム機を手放すことを決めたのです。
送り出した日の気持ち
売却するために本体やソフトを箱へ詰めていると、当時の出来事が次々と思い出されました。初めてクリアしたゲームの達成感や、友人たちと夜遅くまで遊んだ時間などが頭に浮かび、作業の手が何度も止まりました。
発送手続きを終えたときは、長く使ってきたゲーム機と別れる寂しさを感じました。一方で、部屋に空いたスペースを見ていると、新しい生活の準備が少しずつ進んでいることも実感しました。
複雑な思いもありましたが、自分の中では前向きな区切りとなる出来事だったと感じます。
◇ ◇ ◇ ◇
独身時代から長く愛用してきたゲーム機を手放した日は、自分の中でひとつの区切りとなる日でした。
思い出の品がなくなっても、ゲーム機を使って過ごした楽しい時間まで消えるわけではありません。少し寂しさを感じながらも、家族の未来や家族との時間を優先して決断できたことは、自分にとって大きな選択でした。あの日の選択は、家族中心の新しい生活へ踏み出す大切な一歩になりました。
著者:大石浩志/40代男性・香川県在住。IT系企業に勤める会社員。本を読むことが好き。
イラスト:マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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