「私が適当にやっとくから!」買って出た叔母の思惑
毎年のようにお盆になると、本家に親戚一同が集まるのが我が家の恒例行事でした。
その日も、仏壇の前には親戚たちが持ち寄った高級なフルーツの盛り合わせや、有名店の缶詰セット、焼き菓子など、たくさんのお供え物がずらりと並んでいました。
その日は珍しく、これまで何かと理由をつけて帰省をめんどくさがっていた叔母のAさんも、豪華なお供え物の噂を聞きつけ7年ぶりに参加していました。
法要が無事に終わり、本家の伯父が「じゃあ、お供え物をみんなで分けましょうか」と声をかけました。毎年その作業を手伝っている母が準備を始めようとした、その時です。それまで座っていた叔母のAさんが勢いよく買って出ました。
「あ、それなら私に任せて!帰るまでに適当にまとめておいてあげるから、みんなはゆっくり座ってて!」
久しぶりにやってきたA叔母さんの突然の申し出でしたが、母も「悪いわね、じゃあお願いしようかしら」と信じてお任せすることにしたのです。
しかし、これが思わぬトラブルの始まりでした。
「うちは家族が多いから」高級フルーツと缶詰を総取り!?
しばらくして、A叔母さんが「はい、これ皆さんの分ね〜」と袋に分けたお供え物を配り始めました。
ところが、私たちが渡された袋の中身を見てびっくり。入っていたのは、日持ちする安価なお煎餅や小さなゼリーが数個だけ……。
一方で、A叔母さんの手元にある大きな保冷バッグや紙袋には、メロンや高級マンゴー、高級缶詰のセットがぎっしりと詰め込まれていたのです。
あまりの偏りに周囲が唖然としていると、A叔母さんは悪びれる様子もなくこう言い放ちました。
「うちは子どもも多いし、家族が多いからたくさん必要なのよ!余らせてももったいないし、生ものはうちで消費してあげるわね♪」
「適当にやっておく」というのは名ばかりで、自分の家に良いものを総取りするための口実だったのです。

親戚中からの冷ややかな視線と自業自得の結末
「家族が多いから」という身勝手すぎる理由で高級なお供え物をほとんど独り占めしたA叔母さん。その場の空気が凍りつき、親戚中から一斉に冷ややかな視線を向けられました。
見かねた叔父(A叔母さんの夫)が「おい、さすがにやりすぎだろ……!こういうものは、みんなで相談して分けるものだぞ」と咎めましたが、A叔母さんは「なによ、もう袋に入れたんだからいいじゃない!」と逆ギレする始末。
しかし、スカッとしたのはその直後でした。
一連のやり取りを黙って見ていた本家の伯父(一番の年長者)が静かに立ち上がり、ピシャリと言い放ったのです。
「Aさん、うちでは昔から、お供え物は集まったみんなで分けてきただろう。自分だけ良いものを持ち帰ろうとするなんて、ご先祖様の前で恥ずかしくないのかね」
本家の伯父からの厳しい一言に、A叔母さんは一気に顔を真っ赤にして絶句。
周りの親戚たちも誰一人としてA叔母さんをかばおうとはせず、完全に白い目を向けていました。
すると叔父が、A叔母さんの保冷バッグや紙袋からお供え物を取り出しました。そして、あらためて親戚みんなで相談し、各家庭に偏りが出ないよう分け直すことになったのです。
自分勝手な振る舞いに、親戚たちの見る目はすっかり冷ややかなものに。A叔母さんは気まずそうに身を小さくし、最後まで不満そうな表情を浮かべていました。
親戚関係でも「思いやりとマナー」を忘れずに
親戚という身近な間柄であっても、「遠慮のなさ」や「強欲さ」は信頼を損なう原因になりかねません。お互いへの感謝と思いやりの気持ちを忘れずに、集まりの場でのマナーはしっかり守りたいものですね。
※AI生成画像を使用しています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。