新築祝いで義父からまさかのひと言
僕は建築会社で職人として働いています。義両親が自宅を建て替えることになり、僕の勤務先が施工を担当。僕も上司の指示で何度か現場に入りました。
ただ、義父は昔から、スーツを着て働く仕事のほうが立派だと思っているようで、僕に「職人なんて大した仕事じゃない」と言うことがあったのです。妻も義父に強く言えず、僕が嫌な思いをしても「お父さんに悪気はないから」と流すだけでした。
それでも義家族の新居は僕にとっても大切な現場です。引き渡し時の資料に加え、僕からも注意点を補足しようと、資料を持って新築祝いへ向かいました。
玄関を開けると、義父母や義妹たちはすでに食事中。僕が「おめでとうございます」と声をかけても、まともな返事はありません。すると義父はちらりと僕を見て「新築祝いの寿司目当てか?」と鼻で笑いました。しかも、その場にいた妻まで一緒になって「せっかくの祝いの席なんだから空気読んでよね」と僕を責めたのです。
大事な説明を拒む義家族
僕は資料を取り出し、「家のことで少し説明したいことがあって」と告げました。しかし義父は「今はお祝いをしてるんだから、面倒な話はあとでしろよ。施工の細かい話なんて今さら聞く気はないけどな」と拒否し、義母も「そういうのは業者がちゃんとやっておくものでしょう」と取り合ってくれません。
その後も「でも大事な新居ですし、住むうえで注意したほうがいいことがあって」と訴えても、誰も聞く気がないようで……。仕方なく僕は資料をテーブルに置き、「引き渡しの資料にも書いてありましたが、ここにも注意点をまとめています。あとで必ず確認してくださいね」と伝えました。
そのまま僕が帰ろうとすると、義父はなおも「ムキになって帰るのか」と笑ってきました。それでも僕は言い返さず、「失礼します」と告げて家を出ました。
翌朝「家が大変だ!」と電話が
翌朝、僕のスマホに義父から何度も着信が入りました。電話に出ると、「おい! 家が大変なんだ! すぐに来い!」と、かなり慌てています。
僕は会社へ連絡し、現場責任者の先輩と義実家へ向かいました。到着して確認すると、玄関周辺にはかなり水が溜まっており、排水口には土や落ち葉がぎっしりと詰まっていたのです。
義父たちは前日の片付けで、庭に散った植木の土や落ち葉をホースの水で流したそうです。その後、夜に強い雨が降り、詰まった排水口からうまく水が流れなくなったようでした。前日に渡した資料には「土や落ち葉などを排水口へ流さないこと」などの注意点が書かれていましたが、どうやら読んでいなかったようです。
先輩は状況を確認し、「今のところ施工上の問題は見当たりません。排水口に土や落ち葉が詰まったことが原因のようです」と静かに告げました。
義父が責任転嫁すると…
先輩の説明を聞いた義父は「お前らがしっかり説明しなかったからだろ! どうしてくれるんだ!」と激昂。しかし先輩は、「引き渡し時の資料にも記載していますし、昨日も説明しようとしたと聞いています。改めて確認したうえで対応します」と冷静に答えました。
すると妻は、「お父さん、私たちが悪いと思う。昨日、ちゃんと話を聞いておけばよかったんだよ」と義父をたしなめ、僕にも「ごめんなさい」と謝ってくれました。
その後、会社が確認した結果、施工上の不具合ではなく、土や落ち葉による排水口の詰まりが原因と判断されました。清掃などの費用は義実家側で負担することになり、義父も渋々納得したようです。
後日、妻はこれまで僕が嫌な思いをしても深刻に受け止めなかったことを「私の態度も悪かったよね」と謝ってくれました。これからは夫婦でお互いを尊重しながら、少しずつ関係を築き直していきたいです。義家族とも必要なことはきちんと伝え、無理のない距離感で付き合っていこうと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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