私が初めて会陰切開を知ったのは、高校の保健の授業でした。「出産時、赤ちゃんが出やすくするために陰部をハサミで切るんだよ」。そう説明されたときには、「まさか〜」と思っていました。ハサミで切るという説明に現実味が湧かなかった私が体験した話です。
お股を切るなんて……
初産であれば、誰しもが不安に思う出産の痛み。陣痛が来るごとに不安になるどころか、出産に恐怖を感じるようになっていきました。
あらかじめ会陰を切ることによって、損傷を最小限に抑える効果があるそうなのですが、「お股を切るなんて考えただけで痛そう……」なんて思ってしまう人も多いと思います。私もその1人でした。
会陰切開をした感想
いよいよ分娩台に上がり、何回か陣痛の波がきて、それに合わせていきむのですが、今まで感じたことのない痛さで頭は真っ白。「もういっそのこと切ってくれ〜」と思っていたときに赤ちゃんの頭が出て、その後はするんと出てきてくれました。
私の場合、先生から「切ったところを縫うからね〜」と言われてから会陰切開されていたことに気付きました。それくらい、産むときは痛さに耐えることに必死で、切開されている痛みはまったく感じませんでした。
会陰切開したその後
赤ちゃんが生まれた後、胎盤が出るのを少し待ってから切開した部分を縫ってもらいました。「ちくっとするからね〜」と言われましたが、体力も限界を超えていた私は縫っている痛みさえも感じませんでした。
大変だったのはその後でした。出産を終えて分娩台で2時間ほど休むのですが、そこから部屋に戻ろうと思って立ち上がった瞬間、ピキっと何かが走ったようなお股の痛みに襲われたのです。当然、自力で歩くことはできず、助産師さんに手伝ってもらい、車椅子で戻ることになりました。
会陰切開の痛みは、出産直後から味わったことのない痛みが4日ほど続きましたが、退院するころには普通に生活するには気にならない程度になりました。そして、子どもの1カ月健診のころには、ほぼ痛みはなくなりました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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著者:佐藤ゆり
0歳女の子の母。就活中に妊娠がわかり、そのまま専業主婦に。お金にも心にも余裕が無い中で初めての育児に奮闘中。