毎夜のジム通いの裏にあった夫の非情な本音
夫は、21時過ぎになると「この時間なら空いているから」と毎日のようにジムへ通っていました。育児と家事で日々疲れていたこともあり、何も疑わず見送っていた私。
ある日、夜中に目が覚めると時計は深夜2時をさしていましたが、夫はまだ帰宅していませんでした。帰宅した夫に理由を尋ねると「付き合いで飲み会に行っていた」とのこと。
しかしその後も「ジムの後にサウナへ行っていた」など、日によって理由を変えながら深夜帰宅が連日続いたため、私の中の違和感はどんどん大きくなっていきました。
夫を試すようなことは良くないとわかりつつも、鎌をかけて「ねぇ、また浮気してるでしょ」と問い詰めてみました。過去の裏切りではすぐに謝罪してきた夫ですが、今回返ってきたのは衝撃的な言葉だったのです。
「自由になりたい。好きなときに好きなことをしたいんだ。もうお前のことは女として見られないし、どんどん老けていくお前と二人でいたくない」
後から知ったのですが、夫はジムの帰りにスナックの若い女性と頻繁に会っていたようです。
仕事柄、出張が多く自由な時間も多かった夫は、その開放感を知っているからこそ、私や子どもたちとの生活を「縛られている」と感じ、窮屈に思っていたようでした。
結婚して18年。3人の子どもを授かり、さまざまなことを二人で乗り越えてきたのに……。あまりのショックに、私は頭が真っ白になりました。
突然の単身赴任によって保たれた適切な距離感
夫から離婚を切り出されたものの、私ひとりで3人の子どもを育てる勇気や金銭的な余裕はなく、すぐに決断することはできませんでした。離婚を望む夫と夫婦であり続けることが幸せだとは思えませんでしたが、今後の生活への不安のほうが勝っていたのです。
その後も、離婚を口にした夫と具体的に手続きや話し合いを進めることはなく、関係はうやむやなまま……。そんな折に夫の単身赴任が決まりました。煮え切らない関係にいったん区切りをつけ、お互いに心を落ち着かせるためにもちょうどいいタイミングだと思いました。
いざ単身赴任が始まると自由を得て満足したのか、夫の口から離婚という言葉は出なくなりました。生活費も今まで通り入れてくれているため、安定した日々を送ることができています。
現在は平日は別々に暮らし、週末だけ家族で過ごすスタイルが定着。子どもたちも毎週末に夫と会えているため、特に寂しさを感じている様子もなく安心しました。
以前は「家族はいつも一緒にいるべき」という考えにとらわれていましたが、適度な距離を保つことで穏やかに過ごせるようになり、家族のかたちはひとつではないのだと感じています。
昔のように夫から愛されているわけではない現実に、女性としての寂しさや葛藤を感じる日もあります。それでも夫への依存から抜け出すため、短時間パートをしながら保育士資格を生かし、夢だったベビーシッターの仕事へと一歩を踏み出しました。
今後も子どもたちのことを第一に考えつつ、コツコツと経験を重ねて自信をつけていきたいです。そして子どもたちが巣立った未来、どのような結果になろうとも、自分らしい第二の人生を歩んでいくための準備を進めています。
著者:吉岡 花/30代女性。結婚18年目。単身赴任という名の別居中。2015年生まれの娘、2012年・2007年生まれの息子たちと、4人で穏やかな毎日を過ごしている。輝かしい第二の人生のために、パート勤務をしながらベビーシッターになるために勉強中。
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年8月)