その日も、帰っていく義妹一家を見送ったあと、散らかった部屋を片付け始める私。両親を亡くして以来、夫は義妹の親代わりのような存在。そのためか、義妹に対して何も言ってくれません。
義妹に訪問の回数を減らしてほしいと伝えましたが、まったく効果はありませんでした。それどころか、義妹は私を「ケチ」呼ばわりし、「私たちのことを見下して、意地悪している」と責めてきて……。
「甥っ子が大きくなるまで?」我慢の限界に
義妹一家がわが家に来るようになって、半年がたちました。在宅での仕事を途中で切り上げ、夕方から彼らの世話や食事の支度をする毎日。義妹一家はわが家でお風呂まで済ませてから帰るため、私にはゆっくり休む時間もありません。
わが家には子どもがおらず、経済的には多少余裕があります。夫は「両親も他界しているし、家族なんだから少しくらい支えてあげてもいいんじゃない?」と言いますが……もはや「少しくらい」の範囲を超えています。
何度伝えても訪問の頻度は減らず、やってもらって当たり前という義妹夫婦の態度も気になります。義妹一家が来るようになってから、食費や光熱費は以前の倍以上に。こんな生活がこの先も続くと思うと、もう耐えられません。
それでも夫は私の気持ちをまったく理解せず、「甥っ子たちが大きくなれば、そのうち来なくなるよ」なんて、のんきなことを言います。甥っ子たちが大きくなるまで? そんなに待たなくちゃいけないの!? ついに堪忍袋の緒が切れた私は、密かに考えていた計画を実行に移すことを決めました。
私が許せなかったのは義妹ではなく夫だった
ある日、またしても夫から連絡が入りました。
「今夜も妹一家が来るから」
「夕飯と風呂の準備よろしくな!」
あぁ、全然わかってない……。
「今日引っ越すから無理!」
「えっ!?」
私は離婚を決意し、ついに実行に移しました。荷物をまとめ、リビングのテーブルに離婚届を置いて家を出たのです。
夫は、離婚の原因が義妹一家にあると思っているようですが、それは違います。私が一番腹を立てていたのは、夫が何も対処してくれなかったこと。義妹一家が何をしても、夫は「大したことじゃない」と言っていましたが、何もしていない人にそんなことを言われたくありませんでした。
「とにかく今日は来させないから」と言う夫ですが、それができるのなら、なぜ今までしてくれなかったのでしょう。「ここまで追い詰められているとは思わなかった」ですって? 今さら慌てても、もう遅いのです。
私の態度がなかなか軟化しないため、夫はついに逆ギレ。さらには、私が義妹に嫉妬しているとまで言い出しました。子どもがいないから義妹をうらやましく思い、ひがんでいるのだと……。「図星か!」と言って笑う夫を見て、私は離婚という選択が間違っていなかったと確信しました。
「家族なんだから少しくらい」甘かった夫の末路
その後、夫から離婚届が送られてこなかったため、催促の連絡をすることに。すると、夫は私に助けを求めてきたのです。どうやら義妹一家は、あの家への引っ越しを考えている様子。ごはんを作る人がいなくなったため、夫のお金で出前を注文し、ベッドまで占領。夫はソファで寝ていると言っていました。
私が対応していたころは、のんきに「家族なんだから少しくらい……」と甘い顔をし、食費や光熱費が跳ね上がっても気にしなかった夫。それが今では、義妹一家をまるでモンスターのように扱っています。義妹一家は、あわよくばこのまま夫に頼って暮らしていこうとしているようです。自分で経験してみて、ようやく事の重大さがわかったのでしょう。
「このままずっと一緒に暮らすのは嫌だ」ですって?「大丈夫よ、甥っ子たちが大きくなれば来なくなるから!」どこかで聞いたセリフだと気づき、ハッとした様子の夫。ようやく自分が悪かったと反省し始めましたが……。たとえ義妹一家と縁を切ったとしても、私が夫とやり直す気持ちは一切ありません。
離婚の話し合いはなかなか進まず、最終的には弁護士を立てて、何とか離婚することができました。その後、限界を迎えた夫も引っ越しを決意し、義妹一家と距離を置いて、ひとり寂しく暮らしているそうです。義妹一家が今どうしているのかはわかりませんが、これまで夫に頼る生活を続けてきただけに、自分たちだけでやりくりする生活に戻るのは大変かもしれないと思っています。
◇ ◇ ◇
兄として妹一家を助けたい気持ちもわかりますが、負担がすべて妻にいっていることにもっと早く気づいてほしかったですね。妻のことをないがしろにせず、思いやりのある行動をとっていれば別れずに済んだかもしれません。家族であっても感謝の気持ちを忘れずに過ごしたいですね。
【取材時期:2026年8月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。