500万円近く減っていた預金にぼうぜん
会社員として働く私は、転勤を機に妻と新しい土地へ引っ越してから半年ほどがたっていました。妻は専業主婦として、新たな生活を始めていました。
ある日、以前から話していた将来の住まいについて考えるため、久しぶりに夫婦の預貯金を詳しく確認しました。すると、前回確認したときと比べて、残高が500万円近く減っていたのです。
普段の生活費とは別に貯めていた口座だったため、私は日ごろ残高を細かく確認していませんでした。それでも、短期間でこれほど減っていることに驚き、妻に「何に使ったの?」と尋ねました。しかし妻は最初、「気のせいじゃない?」とはぐらかしました。
「500万円近くも減っているのに、気のせいなわけないだろ」と私が問いただすと、妻はようやく事情を話し始めました。
以前にも妻はアイドルの推し活に夢中になり、数カ月かけてまとまったお金を使ったことがありました。そのときは何度も話し合い、「今後は大きなお金を使う前に相談する」と約束していたのです。
今回、妻がお金を使っていたのはホストクラブでした。
「最初は軽い気持ちだったの。でもお気に入りの人ができて、気付いたら夢中になっていた」
妻からそう聞かされ、私は言葉を失いました。使った金額の大きさにも驚きましたが、それ以上にショックだったのは、以前の約束を破り、何も言わずに夫婦のお金を使っていたことでした。
再び破られた約束…妻が切り出した離婚
妻は、「転勤についてきてから友だちもいなくて、ずっと寂しかった」と涙ながらに話しました。妻が慣れない土地で孤独を感じていたことには、私にも思うところがありました。ただ、それと相談もなく大きなお金を使うことは別の問題です。
そこで私は、これまで以上に家計を一緒に確認し、自由に使うお金についてもルールを決め直そうと提案しました。妻は「今度こそ大丈夫だから、そこまでしなくてもいい」と嫌がりましたが、同じことが繰り返された以上、以前と同じ家計管理を続けることはできないと考えていました。
それから3カ月ほどたったころ、妻から突然、離婚を切り出されました。
「離婚して。私、出て行くから」
理由を聞くと、ホストクラブへ自由に通えない生活には耐えられないと言いました。
さらに妻は、「彼とは本気で思い合っている」と話しました。私は、「仕事として接客している相手の言葉を、私生活での約束と同じように受け取って大丈夫なのか」と伝えましたが、妻の考えは変わりませんでした。
夫婦としての信頼を築き直すことは難しい。私もそう感じ、離婚を受け入れました。
離婚にあたっては、ホスト通いで減った預金も含めて互いの財産や支出を確認し、残っている預貯金などについて話し合った上で整理しました。
半年後、元妻から突然の連絡
離婚して半年ほどたったころ、元妻から突然連絡がありました。
「あなた、やっぱり財産を隠しているんでしょう?」
何のことかわからず聞き返すと、元妻は財産分与について改めて調べ、婚姻中に夫婦で取得した住宅も対象になる場合があると知ったのだそうです。そして、私が家を所有していると思い込んでいました。
「あの家もあなたの財産だったんでしょ? だったら売って、私にもきちんと分けてよ」
しかし、私たちが転勤後に暮らしていたのは、大叔父が所有する家を借りていただけで、私の持ち家ではありません。
「ここは俺の家じゃないから、売ることもできないよ」と伝えると、元妻は言葉を失った様子でした。転勤の際にも大叔父から借りる家だと説明していたのですが、元妻は離婚後に財産分与について調べるうち、「本当はあなたの持ち家なのではないか」と疑うようになったようです。
さらに話を聞くうち、元妻が突然財産について調べ始めた理由もわかりました。離婚時に受け取ったお金の多くを、すでにホスト通いに使ってしまっていたのです。
お気に入りの相手から「店で一番になったら、いつか一緒になろう」と言われ、それを信じて応援するためにお金を使い続けたのだといいます。私は、生活が立ち行かなくなるほど相手にお金を使い続けている状況を、一度冷静に考えたほうがいいと伝えました。
その後、元妻から再び電話がありました。元妻が相手に結婚について確認したところ、「本気で約束したつもりはない」と言われたそうです。その言葉を受け、元妻はこれまでのことを謝り、復縁したいと言ってきました。
しかし、私は断りました。離婚に至ったのは、一度の散財だけが理由ではありません。約束をしても同じことが繰り返される中で、少しずつ妻への信頼を失っていたからです。
「もう夫婦に戻るつもりはないよ」
そう伝え、それを最後に元妻とのやりとりを終えました。
離婚を経て私が気付いたこと
今回の出来事を振り返ると、問題だったのは使った金額の大きさだけではなく、夫婦の間で少しずつ信頼が失われていったことだったのだと思います。
私自身、妻が新しい環境で抱えていた寂しさに、もっと早く気付けた部分はあったのかもしれません。一方で、約束を交わしても同じことが繰り返される中で、それまでと同じ関係を続けていくことは難しいと感じるようになりました。
お金のことだけでなく、不満や寂しさについても互いに話せる関係を築けていたら、違う結果もあったのかもしれません。離婚という結末にはなりましたが、関係を無理に元に戻さず、それぞれの道を歩むことが、私にとって納得できる選択でした。
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夫婦のお金を巡る問題は、金額の大きさだけでなく、互いに納得できる形で管理できているかも大切なのかもしれません。今回の出来事では、妻が繰り返し約束を破り、夫に隠れてお金を使っていたことで、少しずつ信頼関係が崩れていきました。生活環境の変化による寂しさなど、それぞれが抱える事情があったとしても、気持ちや不満を言葉にして共有できる関係でいることの大切さを考えさせられる体験談です。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
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