突然、妻から離婚を告げられて
その日、仕事を終えて帰宅すると、いつもより家の中が静かなことに気付きました。妻と娘の姿はなく、普段使っている荷物の一部もなくなっています。驚いて妻に電話をすると、「娘を連れて家を出たの」と言われました。
さらに妻は続けました。
「私、離婚したい」
あまりにも突然のことで、私は何が起きているのかわかりませんでした。
「いったい何の話をしているんだ?」
理由を尋ねると、妻は「自分が一番わかっているでしょ。あなた、不倫してるよね」と言ったのです。
私は耳を疑いました。もちろん、不倫をした覚えなどありません。妻が根拠として挙げたのは、以前、妻が目にした私と女性同僚とのメッセージでした。仕事で同じ案件を担当していた女性から、「昨日はありがとうございました。とても楽しかったです。またぜひお願いします」などと連絡が来ていたのです。
妻は、そのやりとりを見て、私たちが仕事以外でも親しい関係にあると思ったようでした。
「その人は仕事で一緒だっただけだよ。メッセージにある『昨日』というのも、取引先を交えた会食のことだ」
そう説明しても、妻は「仕事だと言えば何とでも言える」と取り合ってくれません。さらに、「不倫したのはそっちなんだから、慰謝料のことも含めて早く離婚の話を進めたい」と言われました。
私は、「していないことを認めることはできない」と伝え、その場で離婚に同意することはしませんでした。
何より気掛かりだったのは娘です。突然母親と一緒に家を出ることになり、娘がどんな気持ちでいるのかが心配でした。
不倫の根拠を確認してみると
数日後、妻から再び「いつまで待たせるの? 早く離婚の話を進めたい」と連絡がありました。
私は改めて、妻が不倫の証拠だと言っているメッセージについて事情を説明しました。しかし、妻は私の話を受け入れようとしません。
このまま私ひとりで否定し続けても平行線になると思い、身に覚えのない不倫を理由に離婚や慰謝料を求められている状況で、どのように対応すればよいのか専門家に相談することにしました。
妻に言われるまま話を進めるのではなく、私自身も状況を整理した上で対応したいと思ったのです。
一方で、どうしても気になることがありました。妻は私の説明をほとんど聞こうとしないにもかかわらず、とにかく離婚を急いでいたのです。
「本当に俺の不倫だけが理由なんだろうか」
次第に、そんな疑問を抱くようになりました。
離婚を急いでいた本当の理由
その後、妻と改めて今後について話し合う機会を持ちました。これまで何度説明しても、妻は私の話を受け入れようとせず、離婚を急ぐ姿勢を変えませんでした。
そこで私は、ずっと気になっていたことを尋ねました。
「俺が不倫していると思ったことだけが、本当に離婚したい理由なの?」
私がそう尋ねると、妻はしばらく黙り込んだ後、自分にも親しくしている男性がいることを打ち明けました。以前からの知り合いで、次第にその男性との将来を考えるようになり、私との離婚を望むようになったというのです。
さらに妻は、私と女性同僚とのメッセージを見たときには不倫を疑ったものの、本当に不倫しているのか確かめないまま、「夫にも女性がいるなら離婚の話を進めやすい」と考えてしまったと話しました。
私は言葉を失いました。つまり妻は、自分も別の男性との将来を考えて離婚を望んでいたため、私が不倫を否定しても聞き入れず、女性同僚とのメッセージを理由に離婚や慰謝料の話を進めようとしていたのです。
「離婚したいなら、最初からそう言ってほしかった。不倫だと決めつけて、俺の責任にする必要はなかっただろ」
私がそう伝えると、妻は何も言い返しませんでした。
私にとって一番つらかったのは、妻にほかの男性がいたことだけではありません。夫婦関係を終わらせるために、身に覚えのないことまで私の責任にされそうになったことでした。その時点で、私は妻との関係を元に戻すことは難しいと感じました。
娘の生活を第一に考えた結果
妻が離婚を急いでいた当時は、その男性との将来を考えていたそうです。しかし、私たちが離婚について話し合っている間に、相手男性との関係は終わったとのことでした。その後、妻から「もう一度やり直せないか」と言われたこともありました。しかし、一度失ってしまった信頼を取り戻すことは、私にはできませんでした。
一方で、夫婦の問題と娘のことは分けて考えたいと思いました。私は娘には、妻とその男性との関係や、私が不倫を疑われた経緯について詳しく話しませんでした。大人同士の問題に娘まで巻き込みたくなかったからです。娘が今後どちらと、どのように暮らしていくのかについても、これまでの生活や本人の気持ちを踏まえながら話し合いました。
最終的に離婚が成立し、娘は主に私と暮らすことになりました。財産分与などについても、必要な手続きを通して整理しました。
妻から強い言葉で責められた当初は、自分の話を信じてもらうことばかり考えていました。しかし、メッセージについて何度説明しても妻が聞き入れず、離婚を急いでいたことに目を向けたことで、私の不倫疑惑とは別に理由があるのではないかと考えられるようになりました。
今回の経験から、感情が大きく揺れるときほど、目の前の言葉だけにとらわれず、自分なりに状況を整理することが必要なのだと感じました。
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妻には離婚したいという気持ちがありましたが、その理由を正直に伝えず、夫の不倫を原因にしようとしたことで、夫婦の信頼は大きく損なわれてしまいました。今回の出来事は、関係を終わらせる場面であっても、互いに事実を隠さず向き合うことの大切さを考えさせられるエピソードでした。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
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