前妻と比較する義母
これは、私が結婚したばかりのときに体験した話です。私の夫は2歳年上で、私は初婚、夫は再婚でした。夫と前妻Aは、私が夫と出会う5年も前に離婚しており、私は気にもとめていません。夫は家事も仕事も完璧ないわゆる「スパダリ(スーパーダーリン)」で、義両親も人当たりがよく、結婚当初は不安などありませんでした。
しかし結婚して数カ月たったころ、会う度に前妻のAを話題にあげる義母への違和感が募っていきました。Aは実家が裕福で気品があり、専業主婦として義母の趣味にもよく付き合っていたそうで、「キッチンで毎日のように一緒に料理をした」「着付けも習いに行った」と自慢げに話します。夫や義父がAの話をしないように叱りますが、義母は「別に新しいお嫁さんをけなしているわけではないわ。思い出を話してるだけよ」と聞く耳を持ちません。
そんなある日、私と夫が義実家に行き、義母と2人きりになった際、義母はAのSNSの画面を私に見せてきました。どうやらAも再婚して子どもがいるようで、義母はうっとりと写真を見つめ「Aさんの息子くんはイケメンね。この子のおばあちゃんになりたかったわ。○○さん(私)からはこんな子は生まれないでしょうし……」と呟いたのです。私は義母が部屋から出ていくと、言われた言葉をすぐ夫に伝えました。
夫はかつてないほど激怒。義母に詰め寄りますが「思ったことを言っただけ。何が悪いの!」と開き直る始末です。そんな態度に「もう今後は妻(私)と関わらせない。子どもができても会わせない」と夫は言い放ち、私を連れて帰宅しました。
後日、夫は「こちらが許可するまで連絡してこない」「AのSNSアカウントのフォローをはずし、二度と話題に出さない」という念書を作成して義母に突きつけました。義母は抵抗しましたが、夫の固い意志に負け、「どうせかわいくない子が生まれるんだわ」と言い捨て引き下がりました。その発言も相まって私たちは絶縁状態に。
翌年、私と夫の間に娘が誕生しました。娘はわが子ながら、とても愛くるしい顔つきだと夫婦で感じています。一応生まれた報告は必要だと思い義母に写真を送ると、「私が間違っていた。ひと目でいいから孫に会わせてほしい」と手のひらを返して、電話で泣きながらの謝罪をして、娘と面会したいと言ってきました。しかし、前妻の子とはいえ、他人の子を引き合いに「こんなにかわいい子は生まれない」と豪語されていた私と夫は当然拒絶。夫も「母さん、今さら謝ったってもう遅い。手のひら返しも気分が悪い。会わせる気はないから」と、はっきり言ってくれました。そして結局、孫を熱望していた義父のみ、娘に会ってもらうことにしたのでした。
私は今でも義母を許していませんし、今後も娘が会いたいと言わない限り会わせるつもりはありません。
家族であっても、過去のパートナーやその子どもと比べられたり、容姿について心ない言葉をかけられたりすれば、深く傷ついてしまいます。義母から何度も前妻と比べるような言葉を向けられたことで、私の中では少しずつ義母への信頼が失われていきました。
娘が生まれてから義母に謝られても、それまでに言われたことを簡単に忘れることはできませんでした。そんな中、夫が私の気持ちを受け止め、義母との間にきちんと線を引いてくれたことは、とても心強かったです。大切な家族を守るためには、ときには相手と距離を置く決断も必要なのだと感じた出来事でした。
著者:中本なつ/30代・パート。1歳の娘を育てるママ。2歳年上の夫は再婚者。娘が1歳になったのを機にパートを始め、仕事と育児の両立に奮闘している。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)