木綿子さんの回想から、ママが家を出る前、楽しみにしていた舞台を観に行こうとしていたことがわかります。けれどパパは、ママが泊まりで出かけることを「ばかばかしい」と切り捨て、家族の夕飯を用意して日帰りするよう求めていました。
ママは木綿子さんに、「わが家では夫は我慢しないのがルールみたい」「妻が耐えればうまく回る」とこぼします。「うっぷんが爆発しちゃったのね」と笑うママですが、その表情にはどこか陰りもありました。一方、現在の蒲倉家では、ママがいない生活のほころびがさらに目立ち始めていて……。
風呂掃除は初めて! すると同僚たちが……















律は、ママがいなくなってから一度も風呂掃除をしていないことに気づきます。ぬるぬるしてきた風呂に限界を感じ、これからは最後に入った人が掃除をすることに決めました。その日の担当になったパパは、不満を言いながら風呂掃除をしますが、慣れない作業で転び、足をひねってしまいます。
翌日、会社で足のことを聞かれたパパは、風呂掃除中に転んだと説明。心配されて気分をよくしたパパは、「風呂掃除なんて今までしたことなかった!」と笑いながら話します。その言葉に、同僚たちは思わず固まるのでした。
◇ ◇ ◇
これまで誰かが当たり前のようにやってくれていたことも、いざ自分が担当してみると、その大変さに気づくものです。大切なのは、「慣れていないから」「なんで自分が?」と文句を言うことではなく、「今まで任せきりだったんだ」と受け止めることなのかもしれません。
家のことは、特定の人だけが背負うものではありません。家族という近い存在だからこそ、日ごろの小さな負担にも目を向け、感謝しながら分担していきたいですね。
紙屋束実
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