木綿子さんの回想から、ママが家を出る前、楽しみにしていた舞台を観に行こうとしていたことがわかります。けれどパパは、泊まりで出かけることを「ばかばかしい」と切り捨て、家族の夕飯を用意して日帰りするよう求めていました。
ママは木綿子さんに、「妻が耐えればうまく回る」と、家族の中で我慢を重ねてきた本音をこぼします。舞台や観光を楽しんではいたものの、どこか陰りのある表情も見せていました。
一方、現在の蒲倉家では、ママがいない生活のほころびが次々と表面化。お風呂掃除を担当したパパは慣れない作業で足をひねり、その話を職場ですることになって……。
「奥さん、出て行って当然!」「尊敬しかない!」


















同僚に「奥さんに逃げられたな?」と図星を突かれ、パパは大慌て。ごまかそうとしますが、そのやり取りは職場の女性社員・設楽さんにも聞かれていました。設楽さんが、パパが風呂掃除を初めてしたことや、「家のことは嫁がなんでもやる」と話していたことをほかの女性社員に伝えると、周囲は驚きを隠せません。さらに、奥さんも仕事をしているとわかり、ますますドン引きします。
すると、ある女性社員が「蒲倉課長、前に『結婚前は何もできなかった嫁に、俺が家事をやらせた』『甘やかすと嫁のためにならないから、俺は徹底して手伝わなかった』って得意げに話してた」と過去の発言を明かすと、その場は騒然。設楽さんが「奥さん、出てったみたいよ」と話すと、女性社員たちは「今まで我慢していたのがすごい」と、ママへの同情と尊敬を口にするのでした。
◇ ◇ ◇
家庭の中では当たり前のように通っていた考え方も、外から見ると大きな違和感として受け止められることがあります。特に「相手のため」と言いながら家事を一方的に任せることは、思いやりではなく、負担の押しつけになってしまうこともありますよね。
本当に家族を大切に思うなら、相手だけに頑張らせるのではなく、一緒に覚えたり、分担したりする姿勢が大切です。近い存在だからこそ、相手の我慢に甘えすぎていないか見直していきたいですね。
紙屋束実