リクライニングで爆睡する男性に、4歳の息子が…
4歳になる息子と2人で新幹線に乗った日のことです。指定席の自分たちの席に向かうと、前の座席には男性が眠っていました。背もたれは大きく倒されていて、気持ちよさそうにイビキをかいています。
息子はずっと窓側に座るのを楽しみにしていたのですが、座席の間が少し狭くなっていて、息子は前の席が迫っているように感じたのか、窓側の席へ入るのをためらっていました。起こしてトラブルになったらどうしようと、私はすっかり尻込みしてしまいました。
「ママが奥に行くから、今日は通路側でもいいかな?」と息子を説得しようと試みます。
しかし、どうしても窓側の席を諦めきれなかった息子は、思いがけない行動に出たのです。
なんと、眠っている男性の肩をツンツンとつつき、「ねぇねぇ、ちょっと座りにくいんだけど」と直接声をかけてしまいました。
見知らぬ人を急に起こしてしまったことに、私はすっかり頭が真っ白になりました。周囲の空気も一瞬止まったように感じ、慌てて謝ろうとしたその時です。目を覚ました男性は状況に気づくと、「あぁ、ボク、ごめんね」と、嫌な顔ひとつせずに座席を戻してくれました。
思いがけない展開にヒヤッとしましたが、男性の温かい対応に心底ほっとしました。一方で、男性からすれば、眠っていたところを突然起こされたわけです。私たちが乗ってくる前から座っていたのですから、リクライニングを大きく倒していたことに問題があったわけでもありません。こちらの都合で起こしてしまい、申し訳ないことをしたと、反省しました。
今回は男性がやさしく対応してくれましたが、だからといって、眠っている人にいきなり声をかけていいわけではありません。あとで息子には、「困ったことがあったら、まずママに教えてね。相手に声をかけるときは、その人の様子も考えようね」と伝えました。
あれから数年が経ち、息子も小学生に成長しています。あのころのまっすぐさはそのままですが、周りの人への声のかけ方や配慮を、彼なりに少しずつ身につけているようです。
著者:木田七恵/30代女性/6歳と3歳の一男一女を育てる母。Webメディア関係のパート社員。趣味はバドミントン
イラスト:はたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年9月)
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