元妻と元義両親が悩みの種
最初は苦労の連続でしたが、地道な接客とメニューの工夫が実を結び、少しずつ常連客も増えました。やがて地元の情報誌で紹介されるほど、店は繁盛するように。ところが、仕事が軌道に乗る一方で、プライベートでは頭を抱える問題もありました。
元義両親が「娘の夫の店なんだから、身内の特権だ」と言い、週に何度も無料での食事を要求してきたのです。
僕が店を開くと言ったときには鼻で笑っていたにもかかわらず、店が繁盛し始めると態度が急変。料理や酒を勝手に注文したうえ、支払いを求めると「身内から金を取るのか」と文句を言う始末で……。
さらに、連日仕事で帰りが遅いと言っていた元妻が、実は長年にわたり職場の同僚と不倫していたことも発覚。度重なる裏切りに耐えかねた僕は、ついに離婚を決意しました。そしてその1カ月後、無事に離婚が成立。後ほどわかったことですが、元妻はウィークリーマンションを借りて、両親には「長期出張」だと説明して、不倫の事実や離婚したことをひた隠しにしていたようでした。
元義両親「貸し切りタダ飯で!」
離婚から1カ月が経ったある日、元義両親が突然、スーツ姿の男性たちを20名ほど連れて店にやってきました。驚いたことに、その中には元義父の勤め先の社長や、取引先である地元企業の役員たちの姿もありました。
元義父は得意げな顔で、「ここは俺のコネで貸し切りだから、遠慮せず食べてくれ」と豪語し、僕に料理を出すよう要求してきたのです。元義母も、「義息子の店は私たちの店同然よね(笑)」と笑っていました。
その日、予約していた団体客が急きょキャンセルしたことで奥の座敷が空いていました。一般のお客様の前で騒ぎを起こすわけにもいかないと判断した僕は、その団体客用に仕込んでいたものを使い、料理を提供することにしました。
さらに、彼らは次々と店で一番高い酒を注文。僕は言われるままに料理や酒を提供しました。そして宴もたけなわとなったころ、僕は元義両親の前に十数万円の会計を提示。すると、元義父は「義理の息子の店なんだからタダだろう!」と激高。
そんな元義父に僕は冷静に返答。
「1カ月前に離婚したので、もう赤の他人です。それに、今日は貸し切りのご予約などいただいておりませんでした」。
元義父の嘘でめちゃくちゃに!
僕の言葉に、同席していた人たちはどよめいていて……。元義父は、「嘘をつくな!」と詰め寄ろうとしましたが、僕はスマートフォンを取り出し、元義両親に離婚届受理証明書の画像を見せました。
「元妻の不倫が原因で、正式に離婚しています。今回はお代、きちんと全額いただきますよ」。
僕の言葉を聞いた元義両親は真っ青に。その様子を見て、同席していた社長も事態を察したようでした。
社長には、元義父が自分の体面を保つために離婚の事実を隠し、不倫をした娘の元夫の店で、取引先の人たちまで巻き込んで無銭飲食をしようとしていたように映ったのでしょう。そんな非常識な行動に、社長は呆れた様子でした。
「君の個人的な事情を隠したまま、取引先まで巻き込むとはどういうことだ」。
そういうと、社長は「今回はこちらで責任を持って支払おう」と、その場にいた人たちの飲食代を立て替えてくれました。そして、「今回の件は会社に戻ってから詳しく話を聞かせてもらおう」と元義父に告げ、同席者たちと共に店をあとにしました。
元妻と元義両親の末路
今回の一件をきっかけに、元妻の不倫と離婚の事実は周囲に知られることになったようで……元義両親は肩身の狭い思いをしているのだとか。
元妻も、不倫と離婚の事実が知られ、実家に戻ることになったそうです。慰謝料の支払いに追われながら、両親といがみ合う日々を送っていると、共通の知人から聞きました。
一方の僕は、常連客や優秀な従業員たちに支えられ、穏やかで充実した日々を送っています。これからも、自分の店を大切にしながら、お客様や従業員との信頼関係を築いていきたいです!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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