会陰切開とは、その名の通り会陰(腟から肛門の間とその周辺の部分)を切開することを言います。切開自体は避けられない場合がありますが、産婦人科の先生に相談したり、事前準備をすることで切開の痛みや不安が和らぐことがあるそうです。今回は私の体験談をお話しします。
初の会陰切開! あれ? 意外と痛くない?
私が体験した会陰切開では、いきむ直前に「切りますね~」と先生の声があり、チクッと針で会陰部分を刺される痛みを感じました。あれ? 全然痛くない。その後、無事に第1子を出産し、わが子の顔を見たときは幸せな気分に。
しかし、会陰切開の痛みとの闘いはここからだったのです。まずは縫合! 赤ちゃんを産んだあとに、切開した部分を縫うのですが、これがなんとも痛い! 「ゆっくり縫ってください!」と言ってしまった記憶があります。
本当の痛みは産んだあとから!
入院期間中は縫合部分が痛くて、歩き方はペンギンのようなよちよち歩き。座るのも「くっ」と顔をしかめながらでした。また、トイレで拭き取るとき、縫合部分にトイレットペーパーが触れると激痛が走りました。
そして退院時の抜糸。こちらも麻酔なしなので、「産後にこんな痛みが待っているなんて!」と思ったことを覚えています。ただ、抜糸をした後は日が経つにつれて傷口の違和感もなくなり、私の場合は3週間経つころにはすっかり回復していました。
次男妊娠……2度目の会陰切開に備えて
その後、次男を妊娠。まず頭をよぎったのが会陰切開でした。産婦人科の先生に会陰切開が不安なことを伝えると、会陰マッサージを教えてくれました。清潔な手にオイルをつけ、会陰の周囲をUの字を描くように、次にくるくる円を描くようにをマッサージすることで、出産時に皮膚が伸びてくれて、切開幅を減らせる可能性があるそうです。
また、ドーナツクッションも準備。産後、椅子に座る際に縫合部分が座面に触れないようにするためです。
事前準備や相談で痛みと不安を軽減
2度目の出産時、先生から「切りますね」の言葉はありませんでした。会陰が伸びていたため、少し裂けたが切開はしなかった、とのこと。また、裂けた部分を溶ける糸で縫合してくれたので、抜糸もありません。入院期間中、縫合部分の痛みはありましたが、事前準備のおかげで痛みや不安が和らぎ、ラクな気持ちで過ごせました。
出産は、不安になることや痛みを伴うことがよくあります。不安なときは「不安です!」と言ってよかったんだな、と改めて感じました。
私の場合は、事前準備のおかげで会陰切開が「ただ怖いもの」ではなくなりました。「みんな我慢してるだろうから……」「こんなこと聞いてもいいのかな?」と思わずに、ささいなことでもいろいろな人に相談したり、情報収集してよかったなと思っています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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イラスト/塩り
監修/助産師REIKO
著者:菅谷里奈
一女、二男の母。現在第四子目妊娠中。ベビーマッサージインストラクター、ベビーヨガインストラクター、ベビーシッターの資格所得。子育て経験を活かしながら、妊娠・出産・子育てに関する記事を中心に執筆中。