メンチカツの温め直しはなぜ失敗しやすい?

メンチカツの温め直しが難しい大きな理由は、その「厚み」にあります。
メンチカツはひき肉が厚く詰まっているため、表面と中心では温まるまでにかかる時間が異なります。
電子レンジは中心まで温めやすい一方、食品から出た水蒸気や水分によって衣がやわらかくなりやすいのが難点です。
揚げ物の衣には細かな気泡があり、この空気の層によって軽いサクッとした食感が生まれています。
衣が水分を含むと、その食感が失われやすくなります。

一方、トースターは表面をカリッと仕上げるのが得意ですが、外側から熱を加えるため、厚みのあるメンチカツでは中心まで温まるのに時間がかかります。
中までしっかり温めようとして長時間焼くと、中心が温まるより先に衣が焦げてしまうこともあります。
実際に温め方によってどのくらい仕上がりが変わるのか、3つの方法で比較してみました。
"加熱方法別"の仕上がりを比較【メンチカツの温め直し方】
同じ種類のメンチカツを3個用意し、次の3通りで温め直してみました。
- 電子レンジのみ
- トースターのみ
- レンジ→トースター
それぞれの仕上がりを見ていきます。
電子レンジのみの場合

中心まで温まりやすく、加熱時間が短いのはメリットです。
洗い物も皿1枚で済むので、手軽さでは一番でしょう。
ただし、衣は水分を含んでやわらかくなり、揚げたてのようなサクッとした食感はあまり残りませんでした。
時間がないときには十分ですが、衣の食感まで楽しみたい場合には少し物足りない仕上がりです。
トースターのみの場合

表面の衣はカリッとして、香ばしさも感じられました。
ただ、厚みがあるため、表面にしっかり焼き色がついても中心部分はまだ十分に温まっていません。
衣の仕上がりはよいものの、メンチカツ全体を均一に温めるには向きにくい方法でした。
レンジ→トースターの場合

電子レンジで中まで温めてから、トースターで短時間焼いたものは、中心が温まりつつ衣もカリッとした仕上がりになりました。
電子レンジとトースター、それぞれの特徴を組み合わせることで、中心の温かさと衣の食感を両立できました。
最もおいしく仕上がったのは「レンジ→トースター」
3つの方法を比べてみると、最もバランスよく仕上がったのは「電子レンジ→トースター」の二段階加熱でした。
電子レンジに中心を温める役割、トースターに表面をカリッとさせる役割を分けることで、温めムラを抑えながら衣の食感も戻しやすくなります。
スーパーで買ったメンチカツの「おいしい温め直し方」
ここからは、具体的な温め方をご紹介します。
STEP1 電子レンジで中心まで温める

- メンチカツを耐熱皿にのせます。このときラップはかけません。
- 600Wで40秒ほど加熱します(1個・約100gが目安)。
- いったん取り出して上下を返し、さらに600Wで20秒ほど加熱します。
厚みのある食材は、置き方や形によって加熱ムラが出ることがあります。
途中で上下や向きを変えることで、全体を温めやすくなります。
2個同時に温める場合は、メンチカツ同士の間隔を空けて並べ、600Wのまま加熱時間を合計1分20秒ほどに延ばしてください。
ターンテーブル式なら外側に、フラットテーブル式なら庫内の中央付近に置くと温まりやすくなります。
冷蔵庫から出したての場合は、いずれも10秒ほど長めが目安です。

また、衣をできるだけやわらかくしないため、温め直す際はラップをかけないのがポイントです。
そして、スーパーで買ってきたプラパックのまま温めないことも重要。
ラップをかけると食品から出た水蒸気がこもりやすく、衣が水分を含みやすくなります。
プラパックでも同じことが起こるほか、加熱により変形してしまう可能性もあるので避けるようにしましょう。
加熱不足にならないよう、中心まで十分に温まっているかは確認してください。
STEP2 トースターで表面だけ短時間仕上げる

- 温めたメンチカツを、アルミホイルを敷いた受け皿、またはトースター対応の受け皿にのせます。
- 2〜3分を目安に焼きます。
- 途中で一度扉を開けて、焼き色を確認します。
電子レンジですでに中心を温めているので、ここで長時間焼く必要はありません。
目的は、衣に残った水分を飛ばして食感を戻すことです。
衣が薄い部分や、すでに色づいている部分が焦げそうな場合は、ヒーターに触れないよう注意しながら、その部分にだけアルミホイルを小さくかぶせると焦げすぎを防げます。
使用前には、取扱説明書でアルミホイルの使用可否も確認してください。
受け皿やアルミホイルを使って焼けば、落ちた油を受け止められるので庫内も汚れにくくなります。
トースターは機種によって火力の差が大きいため、初めて試す場合は2分ほどで一度様子を見ると失敗しにくいでしょう。
厚みのあるメンチカツの「おいしい温め直し方」は"二段階加熱"がカギ

厚みのあるメンチカツは、ひとつの加熱方法だけで中心の温かさと衣の食感を両立させるのが難しい料理です。
今回3つの方法を比べたところ、電子レンジで中心を温めてから、トースターで衣を仕上げる二段階加熱が最もバランスよく仕上がりました。

ポイントは、電子レンジではラップをかけず、トースターでは長く焼きすぎないこと。
ほんのひと手間ですが、電子レンジだけで温めるよりも衣の食感が戻りやすく、買ってきたときのおいしさにぐっと近づけられます。
スーパーやお弁当屋さんでメンチカツを買った日は、ぜひ試してみてくださいね。