スマホ画面の向こうでは「怖い人」に見えた
私が役員を務めたPTAでは、役員の負担を減らすため、連絡の一部や作業をオンラインでおこなっていました。そのため、役員同士が実際に顔を合わせて活動する機会は限られていました。
その際、短い文章でのやりとりでは、表現が強く感じたり、冷たい印象を受けたりすることがありました。例えば、返信が短いだけで怒っているように感じたり、イベントについて「参加できません」「仕事です」といった返信が届くと「PTA活動に協力したくないのかな」と勝手に想像していました。
PTA役員になったばかりのころは、「この人は話しかけにくそう」「厳しい人なのかもしれない」と勝手に想像してしまいました。直接話したこともないのに、文字だけで相手の人柄を決めつけていたのです。
実際に会って話すと印象が大きく変わった
役員会や学校行事で、PTA役員やほかの保護者と顔を合わせる機会が増えると、文字だけで抱いていた印象は少しずつ変わっていきました。メッセージでは厳しい印象だった役員が笑顔で話しかけてくれたり、困っている子どもに声をかけて手助けしていたりする姿を何度も見ました。
私が送った文章も意図とは異なる印象で相手に伝わっていたかもしれないと考えるようになりました。仕事でも、チャットやメールでやりとりをする機会が多いため、この経験はとても印象に残っています。文字だけでは伝わらない表情や空気感があることを、PTA活動で実感したのです。
人間関係を考えるきっかけに
40代になった私は、親族や仕事関係だけではなく、子どもの学校や地域の人と関わる場面が増えました。考え方が異なる人と接する機会も多く、緊張したり戸惑ったりすることがあります。それでもPTA活動の経験から、人との関わり方を以前より落ち着いて考えられるようになった気がします。
プライベートや仕事で、メールやメッセージを送るときも「文字だけでは相手の人柄はわからない」と感じたPTAでの経験を思い出します。相手をよく知らないまま、限られた情報だけで人柄を決めつけてしまうことは、仕事でも日常でも起こり得るのだと受け止めています。
さらに、気付いたことがあります。それは、人の心に最後まで残るのは、やりとりの内容や事実だけではなく、「そのとき感じた気持ち・感情」だということです。
実際に会って笑顔で接してもらったり、「ありがとう」と声をかけてもらったりした経験は、今でも温かい記憶として残っています。一方で、文字だけのやりとりから冷たさを感じたときの戸惑いも、印象深く残りました。この経験から、自分が文章を送るときも、意図せず冷たい印象になっていないかを意識するようになりました。
まとめ
PTA活動を通して、文字から受ける印象と、実際に会ったときの人柄は必ずしも一致しないのだという気付きがありました。同時に、自分が送った文章も意図とは異なる受け取られ方をしていたかもしれません。それ以来、短いメッセージだけで相手を決めつけず、自分が見て、対面で話して、感じたことを大切にするようになりました。PTAでの経験は、今の仕事や日常の人付き合いにつながっています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:一塚しのぶ/44歳女性。夫と長男との3人家族。一人っ子として、空き家問題、叔父の介護など家族にまつわるさまざまな課題と向き合う日々。趣味は読書とアロマ。暮らしの中で新しい発見と出会いを大切にしています。
イラスト:ののぱ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年8月)
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