常備したい「油揚げの炊いたん」

油揚げを炊いただけでは主役のおかずにはなりにくいけれど、きつねうどんもいなり寿司も、これがないと成り立たない、というもの。
これにも人により、いろいろな作り方があるようです。今回は以前から気になっていた作り方にトライしてみたいと思います。
NHK『きょうの料理』で、料理研究家・土井善晴さんが紹介していたレシピです。
土井先生は関西出身の方なので、筆者の母(関西在住)が作る油揚げに近づくのではないかと期待しています。
土井善晴さん「油揚げの炊いたん」のレシピ

材料(12枚分)
- 油揚げ(「すし揚げ」と呼ばれる正方形のもの)…12枚
- だし…400ml
- 砂糖…大さじ6
- しょうゆ…大さじ3
「すし揚げ」とは、関西でそう呼ばれている7〜8cm四方の薄い油揚げなのだそう。
今回は手に入らなかったため、一般的な長方形の油揚げを6枚用意し、「すし揚げ」に形を合わせて半分に切って使います。
作り方①油揚げの油抜きをする

鍋に湯を沸かして油揚げを入れ、落とし蓋をして強火で10〜12分間煮立て、油抜きをします。

落とし蓋を持っておらず……強火で煮立てるのにアルミホイルでは力不足な気がして、サイズの合う鍋の蓋を落としてみました。

あとで調味料がよくしみ込むように強めの火加減で、余分な油をしっかりと抜いていくということです。写真は煮ている途中の様子です。
作り方②湯切りをする

落とし蓋で中身を押さえ、湯を切ります。ゆで汁は少し残っても大丈夫。油揚げがやわらかくなっているので、破らないように注意しましょう。
写真は湯切りしたところです。心なしか柔和な感じになりました。
作り方③煮る

いなり寿司に使うとき、すし飯が詰めやすいように、油揚げを落とし蓋の上に取り出して軽く形を整え、鍋に並べ入れます。
だしと砂糖を加え、再び落とし蓋をして中火で7〜8分間煮ましょう。
油抜きをする前とは別人のようになった油揚げたち。ここからは、もうしっかり押さえなくてもよさそうだったので、落とし蓋をアルミホイルに変えました。
作り方④しょうゆを加えてさらに煮る

しょうゆを加え、落とし蓋をして弱火でゆっくりと約30分間、煮汁が大体なくなるまで煮ます。

煮ている途中の写真です。少しずつ煮汁がしみ込んでいくようです。
火を止めて、落とし蓋をしたまま冷ましましょう。火を止めるタイミングで味の濃さが決まります。
じゅわっとおだしがしたたるお揚げさん

今回は1人分のご飯に市販のすし酢とごまを混ぜ、即席のいなり寿司にしてみました。残った油揚げは冷凍保存します。
あえて煮汁はあまり絞らず、じゅわじゅわした揚げを開いて酢飯をつめて作りました。
お揚げは甘みのほうが少し勝っているかな、というくらいの懐かしい関西寄りのふんわり丸い味です。
いなり寿司は今やどこでも簡単に手に入りますが、家で作ったものはこの油揚げのたっぷりとした量感が全く違うのだと気づき、久しぶりに関西風に「おいなりさん」と呼びたくなる味を堪能しました。
油揚げにじっくり向き合うのだ
まず、10分以上煮て油抜きをするというのが驚きでした。確かに調味料をしみ込ませるためには、油はできるだけ抜いたほうがいいですよね。
しかもぐつぐつと強火で煮て、この油抜きの後、油揚げがかなりすっきりとやわらかくなっていたのは衝撃。
そこからじっくり味を入れていく工程も、基本的には放置とはいえ、段階を踏んで時間をかけて仕上げていくのが楽しかったです。
“ふっくら”加減はずいぶん近づいた気がするのですけれど、母が作るお揚げはもう少し白いので、今度は薄口しょうゆで、母の味にもう一歩近づけるか試してみたくなりました。
残した油揚げできつねうどんを作るのが楽しみです。皆様もぜひ、お試しくださいね。