「誰かに見られたら…」婦人科に行くのが怖かった
私は、小さな田舎町で育ちました。町を歩けば知り合いに会うことも珍しくなく、病院へ行っただけで、あとから「具合が悪かったの?」と声をかけられるような環境。
そんな地域で、高校生の私が婦人科を受診することには大きな抵抗がありました。
「誰かに見られたらどうしよう」
「妊娠したと思われたら嫌だな……」
生理痛に悩みながらも、周囲の目が気になって受診できず、市販の鎮痛薬でやり過ごしていました。しかし次第に、痛みで寝込むことも増えていったのです。
そんな私を見かねたのが、母でした。
母自身も若いころに生理痛や子宮筋腫に悩んだ経験があり、「たかが生理だと思わないほうがいいよ。病気が隠れていることもあるんだから、一度きちんと診てもらおう」と背中を押してくれました。
母の言葉をきっかけに、私はようやく婦人科を受診することを決めたのです。
制服のまま婦人科へ。医師から提案されたのは…
受診したのは、生理痛がつらくて高校を早退した日。そのため、私は制服姿のまま総合病院の婦人科へ向かいました。
待合室では、「制服だから目立っている気がする……」と落ち着かず、恥ずかしさと不安でいっぱいに。ところが、実際の診察は私が想像していたよりもずっと穏やかなものでした。
女性の医師は、症状や鎮痛薬の使用について話を聞いたうえで、治療の選択肢のひとつとして低用量ピルを提案してくれました。
当時の私はピルについて詳しい知識がなく、「高校生の私が飲んでも大丈夫なのかな」と不安もありました。
それでも、医師が疑問や不安にひとつずつ答えながら説明してくれたことで、少しずつ気持ちが落ち着きました。ほかの治療方法についても聞いたうえで、私は自分で納得してピルの服用を始めることにしました。
飲み始めて感じた体の変化
服用を始めたころは吐き気があり、「このまま続けても大丈夫なのかな」と不安になりました。
ただ、事前に副作用について説明を受けていたこともあり、様子を見ながら服用を続けることに。私の場合、しばらくすると吐き気は落ち着き、生理前の眠気や倦怠感、生理痛も軽くなったのです。
それまで生理が近づくたびに憂うつでしたが、以前より日常生活を送りやすくなりました。その後も医師に相談しながら、結婚するまで約11年間ピルを服用しました。
当時は「高校生が婦人科へ行くなんて恥ずかしい」と人の目ばかり気にしていました。しかし、受診したことで、自分に合った対処法を医師と一緒に考えることができました。
生理痛で日常生活に支障が出るほどつらいときは、ひとりで我慢せず、医療機関に相談することも大切なのだと感じた出来事です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:今西梨沙/30代女性・2023年、2024年に男児を出産。薬剤師資格保有。専門知識を生かして、健康や美容に関する記事を執筆している。サッカー観戦と料理が趣味。
イラスト:マメ美
監修:助産師 関根直子
筑波大学卒業後、助産師・看護師・保健師免許取得。総合病院、不妊専門病院にて妊娠〜分娩、産後、新生児看護まで産婦人科領域に広く携わる。チャイルドボディセラピスト(ベビーマッサージ)資格あり。現在は産科医院、母子専門訪問看護ステーションにて、入院中だけでなく産後ケアや育児支援に従事。自身も姉妹の母として子育てに奮闘中。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)
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