特に妊娠中のトラブルもなく穏やかに妊婦生活を送っていた私でしたが、最後の1週間で突然湿疹とかゆみに襲われました。妊娠期間中で一番つらい1週間を過ごしたときの体験と、かゆみの原因についてもお話しします。
下腹部のかゆみ
妊娠38週で突然下腹部がかゆくなり、「臨月だし赤ちゃんが急成長して皮膚が引っ張られてかゆいのだろう」と軽く考えて、ついついおなかを無意識にかいてしまっていました。皮膚の乾燥も考えられるかゆみの要因の1つだったので、念のため妊娠線対策のケアも強化しておこなっていましたが、改善は見られず。
ふとおなかを見てみると、下腹部全体に赤い湿疹とニキビのようなブツブツができてしまっていたのです。
病院へ行き、薬を処方されるが…
あまりにかゆくて夜中も起きてしまうようになり、状態も下腹部から足先まで広がってしまったので、妊婦健診の際に医師に相談することに。診断によると、妊娠が原因で起きる症状だそうです。じんましんのようなもので、赤ちゃんを異物だと認識し体が拒絶反応を起こしてかゆみや湿疹ができるとのこと。
「産んだら治る」と言われました。対策としては処方されたヒルドイドをかゆみのある部位に塗ること、患部を保冷剤で冷やすことです。言われた通りに薬を塗り続けましたが、かゆみが改善されることはなく「もうかゆくて限界だから、お願い早く出てきて」と赤ちゃんに話しかける日々でした。
産んだら治る?
最終的には産んだら治ることを信じるのみだったので、とくかくしんどかったです。激しいかゆみと湿疹により抱えたストレスは、想像以上に大きいものでした。臨月でトイレも近くなり夜中に何回か起きてしまうのに、それ以外にもかゆみで起きてしまい、無意識に掻いてしまっているので症状は悪化し、産前からすでに寝不足状態。
おなかを冷やすことは赤ちゃんにとって良くないと思い、おなかだけは冷やすことができず我慢する日々でした。
ついに出産
かゆみが出てからちょうど1週間が経った日にいよいよ陣痛がきました。やっと赤ちゃんに会える喜びと、このかゆみがやっと終わることがとてもうれしく、早く出産を終えたいという気持ちでいっぱいでした。
しかし、陣痛中もかゆみに悩まされて、痛みとかゆみが交互に襲ってきて休む間もない状態。足を温めるとお産が進みやすくなるとのことでしたが、温めるととてもかゆくなってしまうので、助産師さんに足を保冷剤で冷やしてもらいながら陣痛に耐え……。
やはり温めていないのと、体力がなかったためか陣痛の間隔もなかなか縮まらず、20時間ほどかかりましたが、無事に出産を終えました。出産後はこのかゆみから解放されると信じていましたが、私の場合は出産後1週間ほどかゆみは続いたのです。
寝不足と慣れない育児、産後のホルモンバランスの関係で、精神的にも追い詰められたように感じます。産後1週間を過ぎてからは、やっと徐々にかゆみはなくなっていきました。
順調にあとは出産するだけだと心構えをしていた矢先に起きた出来事。妊娠中は出産まで何が起こるかわからないと、第1子を妊娠中に思い知らされました。そして出産後もかゆみが継続し、初産だったこともあり、かなり大変な産前産後でした。次に妊娠するときに再発しないことを願います。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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イラスト/塩り
監修/助産師REIKO
著者:渡辺ひかり
1歳男児の母。結婚を機に退職。パートナーの転勤で現在は慣れない土地で子育てに奮闘中。自身の体験をもとに出産・育児などのテーマを中心に執筆中。