美しく、懐かしい料理

京都らしい家庭料理、と聞いて筆者がまず思い浮かべるのは料理研究家・大原千鶴さんです。
大原さんが教えてくださるものには、押さえておきたい基本的な家庭料理がたくさんあるのですが、うす口しょうゆを使うメニューも多く、関西出身の筆者にとってはどれも懐かしい味なのですよね。
いつもとても参考にさせていただいているのですが、NHK『きょうの料理』で教えてくださった「鶏のくわ焼き」は、知っているようでいて、意外と作ったことのないメニューです。
つやつやでおいしそうな鶏肉には、とても心惹かれるものがあります。自分で焼いてもこんなふうにうまく作れるでしょうか。トライしてみたいと思います。
大原千鶴さん「鶏のくわ焼き」のレシピ

材料(2人分)
- 鶏肉(もも)…1枚(350g)
- 万願寺とうがらし…1〜2本(50g)
- 塩…少々
- こしょう…少々
【A】
- みりん…大さじ2
- うす口しょうゆ…大さじ1
- 新しょうが(薄切り)…10g
万願寺とうがらしがない時には、甘長とうがらしでも。新しょうがは季節的に手に入らなかったので、普通のしょうがで代用します。
作り方①材料の準備をする

万願寺とうがらしは縦半分に切って、ヘタと種を取り、ひと口大の乱切りにします。

鶏肉は筋を4〜5か所切り、塩・こしょうを全体にまぶしましょう。
作り方②鶏肉を焼く

表面加工のしてあるフライパンに鶏肉を皮側から入れて中火にかけ、ふたをして4分間ほど焼きます。

4分ほど焼いたところです。8割ほど火が通ったら上下を返します。

上下を返し、再びふたをして4分程度焼いて火を通しましょう。
作り方③野菜を加え、調味料も加えて煮詰める

ふたを外し、万願寺とうがらしを加えてサッと炒めます。

【A】を順に加えて全体に絡め、時々鶏肉の上下を返しながら煮汁がトロリとするまで煮詰めましょう。みりんを使うときれいなつやが出るということでしたが、本当につやが出てきます。

バットに取り出して粗熱を取りましょう。
鶏肉は食べやすく切り、新しょうが、万願寺とうがらしとともに器に盛ったら完成です。
魅力的なつやと味わい

鶏肉を焼いている最中から、すでにおいしそうなのですが、そこにみりんとうす口しょうゆのたれが絡むと最高にいい香りがします。
砂糖は入れず、たっぷりのみりんで甘みを加えると、こんなふうにつやが出るのですね。新たな発見でした。
甘ったるくなく、でも十分な甘みを感じるみりんの配合。なるほど、くわ焼きというのはこういう味なのか、としみじみしながら味わいました。
見た目で予想する通りの甘辛味は日本人には親しみやすい味なのではないでしょうか。
白いご飯と味噌汁を準備して、堪能させていただきました。
シンプルで頼れる定番に

鶏肉に筋切りをしておいたこともあり、今回は、ふたをして中火で4分ほど焼き、返してさらに4分ほど焼くことで、中までしっかり火が通り、ふっくら仕上がりました。
鶏肉の厚みや火力によって加熱時間は変わるため、火の通り具合を確認しながら仕上げるのがよさそうです。
万願寺とうがらしも、しょうがも、同じたれが絡み、個性的な合いの手として存在感がありました。鶏肉だけではやはり寂しいので、添え物に心を配ることも料理には大事なことなのですね。
材料も少なく、調理もシンプルでしたが、気づきも多く、関西らしい味を改めて楽しめる一品です。
これは食卓の定番になる料理かと思います。お弁当にもぴったり。ぜひぜひお試しくださいね!