自宅から遠く離れたN県某所で、旧姓の百瀬に由来する「もも」の愛称で呼ばれながら働く多恵子さん。充実した日々を過ごしていましたが、木綿子さんからの連絡で、隣人の梅村さんが警察を呼んだことや、捜索願の話まで出ていると知り、一度家族と話をつけるべきか悩み始めます。
そんな多恵子さんに、同僚の鳥谷さんは「俺、一緒に行ってやろうか?」と声をかけます。思いがけないやさしさに、多恵子さんは涙してしまいました。その後、2人で訪れたバーで、多恵子さんは4月になったら1度帰るつもりだと話します。すると店主の圭一さんから「この店でもバイトしない?」と思わぬ誘いを受けて……。
それぞれの思いが交錯して

















バーで働かないかと誘われ、目を輝かせる多恵子さん。周囲の人たちのやさしさに感激し、「家族とは大違い」と思わず本音をこぼします。すると店主の圭一さんは「家族は長く一緒にいるほど慣れや甘えが生まれ、安心できる反面、息苦しくなることもある」と話します。さらに、自分も離婚経験者だと明かし、多恵子さんたちを驚かせました。
そんな2人を見ていた鳥谷さんは「好きな人と同じ戸籍に名前を連ねたことがあってうらやましい」とポツリ。圭一さんは、いつか鳥谷さんが結婚するときには店を貸し切って盛大にお祝いしようと、あたたかい言葉をかけるのでした。
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家族と長く一緒にいると、相手が何かをしてくれることを、つい当たり前に感じてしまうことがありますよね。家族だからこそ遠慮せずに甘えられるのは、安心できる関係だからかもしれません。けれど、その甘えが一方に偏ってしまうと、知らず知らずのうちに相手を息苦しくさせてしまうかもしれません。
家族だから何も言わなくてもわかる、やってくれて当然。そんな思い込みを少し手放して、「ありがとう」や「大丈夫?」を伝え合うことも大切ですね。近い関係だからこそ、相手への思いやりを忘れずにいたいものです。
紙屋束実