結婚の話を避けるようになった彼
交際して3年がたったころ、彼からプロポーズを受け、私たちは婚約しました。最初はお互いに結婚を楽しみにしていたのですが、具体的な準備を進めようとしたころから、彼の様子がおかしくなったのです。
両家の顔合わせや結婚式について相談しようとしても、「仕事が忙しいから、また今度」と話をそらされてしまいます。さらに、以前より連絡も減り、休日の予定を聞いても曖昧な返事ばかり。
最初は仕事で疲れているのかと思っていましたが、そんな態度が何週間も続いたため、ある日、思い切って理由を尋ねました。
すると彼は、ほかに交際している女性がいることをあっさり認めたのです。突然の告白に言葉を失う私をよそに、彼は聞いてもいないことまで話し始めました。
相手は少し前に、友人に誘われて参加した飲み会で知り合った女性。父親が会社を経営している、いわゆる社長令嬢なのだそうです。
「いやー、向こうが結婚したい、結婚したいってすごくてさ(笑)。しかも、実家はかなりのお金持ちらしいんだよね」
出会って間もないのに、そこまで結婚を急ぐなんて、何か事情があるのではないか。一瞬そんな考えが頭をよぎりました。
しかし、婚約中の私に悪びれもせず、別の女性との結婚話を楽しそうにする彼を見ていると、もう何も言う気にはなれませんでした。
すると彼は、まるで当然のことのように続けたのです。
「だから、お前との婚約は解消したいんだ。正直、こんなチャンス、そうそうないだろ?」
あっさり婚約解消を受け入れると…
婚約中に別の女性と交際していたことだけでもショックなのに、彼は私の気持ちなどまったく気にしていない様子で……。そんな彼を見ているうちに、悲しさよりもあきれた気持ちが大きくなり、すっかり気持ちが冷めてしまいました。
「……わかった。頑張ってね」
私がそう答えると、彼は少し拍子抜けしたようでしたが、すぐにうれしそうな顔になりました。
その後、私たちは婚約を解消。彼から渡されていた婚約指輪も返し、連絡を取ることはなくなりました。
もちろん、3年近く一緒にいた相手との別れは簡単に割り切れるものではありませんでした。それでも、結婚前に彼の本音を知ることができてよかったと、自分に言い聞かせていました。
逆玉の輿を夢見た彼の誤算
それから半年ほどたったころ、突然、元彼から連絡が入りました。
どうやら彼は、あのあと予定どおり社長令嬢のB子さんと結婚したものの、思い描いていた生活とは違っていたようです。
元彼の話によると、B子さんは以前から父親と折り合いが悪く、実家を出て自由に暮らしたいと思っていたのだとか。それが結婚を急いだ理由のひとつだったといいます。
彼はそんな事情を十分に知らず、結婚すればB子さんの実家から経済的な援助を受けられると思い込んでいたようです。
しかし実際には援助などなく、家賃や生活費は夫婦で負担。仕事を辞めて優雅に暮らすどころか、これまでどおり働く必要がありました。
「こんなはずじゃなかったんだよ……」
しかも彼は、結婚が決まった際、職場でも「そのうち仕事を辞めるかも。もう生活に困らないし」などと自慢していたそうです。結局、仕事を辞めることもできず、職場でも気まずい思いをしているのだとか。
社長令嬢と結婚すれば裕福な生活を送れると信じていた彼にとって、想定外の毎日だったようです。
「こんなはずじゃなかった」と言われても…
元彼はその後も、B子さんの実家から援助がないことや、仕事を辞められないことへの不満をこぼし続けました。そして最後には、「こんなことになるなら、お前と結婚しておけばよかったかもな……」とまで言い出したのです。
その言葉を聞いて、私はすっかりあきれてしまいました。
「でも、自分で選んだ結婚だよね。これからのことは、奥さんとちゃんと話し合ったほうがいいと思う」
そう伝え、私は電話を切りました。その後、彼からの連絡には応じていません。婚約を解消されたときはつらかったものの、今となっては、あのとき結婚しなくてよかったと感じています。
結婚するなら、肩書やお金よりも、お互いの気持ちや将来についてきちんと話し合える人がいい。今回の出来事を通じて、その思いがいっそう強くなりました。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!