陣痛よりも、会陰切開のほうが怖い
妊娠中、出産が近づくにつれて私が特に怖くなっていったのは会陰切開です。陣痛は痛くて当たり前と諦めていたというか、まったくの未知数でイメージがわかなかったのもあります。
それに比べて会陰切開は、「普段紙や包丁で皮膚を切ったときでさえ痛いのに、耐えられるのか……」という思いがありました。私は妊娠がわかってからマタニティ雑誌を読み始めましたが、会陰切開のレポートを読んであまりの恐怖に泣きじゃくったこともあるほどです。
みんなが言うのは、「陣痛のほうが痛い」
妊娠5カ月ごろから、私はよく職場や美容室などの外出先で知り合ったママさんに出産時の話を聞いていました。私が「特に会陰切開が怖い」と言うと、皆口を揃えたように「陣痛のほうが痛くて覚えていない」「麻酔が効いているから大丈夫」と言うのです。
私は「そんなわけない。だって皮膚を切るんだし……。それに陣痛がいくら痛くても、それで会陰切開の痛みが帳消しになるわけではない」と疑ってやみませんでした。
私は会陰切開のほうが痛かった!
出産の際、私は先に破水をして入院し、なかなか陣痛がこなくて陣痛誘発剤を打っていました。「陣痛が弱い」と助産師さんに言われたままお産は進み、私自身も「痛いけどこんなものか」と思っていました。しかし痛みは突然やってきたのです。子どもの頭が出始め、会陰が裂けるのを防ぐためにすぐ切開することになりました。
ただ麻酔をしてあまり時間が経っていなかったのか、麻酔が効きづらかったのか、会陰切開の際には今までにない痛みがあったのです。立ち会ってくれた夫も「陣痛より会陰切開と縫うときのほうがよっぽど痛そうにしていた」と言っています。
「陣痛があまりに痛くて会陰切開はそうでもない」という前情報が、私には当てはまりませんでした。会陰切開後の回復はよかったのでトイレや座るときの痛みは耐えられるものでしたが、今後また出産することになったら私は会陰切開が一番怖いです。ただ私の場合、「会陰切開は痛いはず」と最初から覚悟していたからこそ、想像以上の痛みでも耐えられたのだと思います。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師REIKO
著者:桜場紫
0歳女児の母。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する記事を執筆しています。趣味は読書、夫と週替わりで選ぶ映画の鑑賞。
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