北海道から届いた結婚祝い
私の地元では、手土産や贈り物をするときに「少ないと思われるより、多すぎるくらいがちょうどいい」という感覚がありました。もちろん家庭や地域によって違うと思いますが、私にとってはそれが当たり前だったのです。
一方、夫は必要な分をちょうどよく用意するタイプ。交際中から、手土産などを選ぶ場面で「ずいぶん感覚が違うな」と驚くことが何度かありました。
そんな私たちの結婚が決まった際、北海道でお世話になった友人や先輩たちにも報告しました。
夫も電話越しに「北海道ってご飯がおいしいイメージです。海鮮とか!」と楽しそうに話しており、私は冗談まじりに「久しぶりに北海道の海鮮が食べたいな」と言っていました。
すると数週間後、北海道から次々とクール便が届き始めたのです。
最初に届いたのは、殻付きの立派なホタテ。箱を開けると、想像していた以上の量がぎっしり詰まっていました。
夫も「すごいね!」と喜んでいましたが、まだこれは序の口でした。
箱を開けた夫が固まって…
続いて、漁師をしている友人から大きな荷物が届きました。
箱を開けた瞬間、私は思わず歓声を上げました。中には大きなブリと、立派なイカが入っていたのです。
一方の夫は、しばらく箱の中を見つめたまま固まっていました。
「こんなの見たことない……」
夫にとって、丸ごとの大きな魚を間近で見る機会はほとんどなかったようです。
私が「うちの包丁でさばけるかな」とわくわくしている横で、夫は少し圧倒された様子。そして、「これが港町出身の人と結婚するってことか……」とぽつり。その言葉がおかしくて、私は思わず笑ってしまいました。
その後、時間をかけて下処理をし、一部は冷凍。一部は義実家にもおすそ分けしました。わが家では、ブリしゃぶや刺身、ホタテ丼、イカと大根の煮物などにして楽しむことに。
ひと口食べた夫は、「おいしすぎる! これが北海道の洗礼か!」と大興奮。最初は大きさに圧倒されていた夫でしたが、すっかり北海道の海鮮のとりこになっていました。
お礼の電話をした際も、夫はそばで「本当においしかったです! ありがとうございます!」と何度も伝えていました。
そんな夫の様子に、贈ってくれた友人や先輩たちも喜んでくれたようです。
大量の海鮮が届いたときは私も驚きましたが、懐かしい味を夫と一緒に楽しめたことが何よりうれしかったです。結婚を祝ってくれた友人や先輩たちの気持ちも感じられ、夫にとっても私にとっても、忘れられない結婚祝いになりました。
著者:今西梨沙/30代女性・2023年、2024年に男児を出産。薬剤師資格保有。専門知識を生かして、健康や美容に関する記事を執筆している。サッカー観戦と料理が趣味。
イラスト:マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年8月)
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