それから2年後、3歳になったえみりは幼稚園に入園。その園は男児よりも女児の人数が圧倒的に多く、まきは安心して娘を通わせていましたが、とある日のこと——。
まきが娘を迎えに行くと、えみりはお友だちのあおとくんに「あそぼ〜!」と飛びつき、それを見たまきは「今すぐ離れてっ!」と顔面蒼白。
「ぜんぜん大丈夫ですよ〜」とにこやかに対応するあおとくんのお母さんに「えみりは女の子なんですよ!? こういうのは困るんです!」と食ってかかります。
理不尽に怒鳴りつけられた男児ママは、あぜんとしながら「はぁ〜?」



















王子様に憧れるえみりにまきは、「王子様はお話の世界にしかいないの。本物の男の子は怖いんだよ」——。
「プリンセスは女の子と一緒に遊ぶんだよ」と、あおとくんと遊ぶことを禁じたのでした。
えみりちゃんは「あおとくんはやさしいから叩かないよ!」「遊ぶのもダメなの?」と訴えますが、まきは許さず、「えみりはプリンセスになりたいんだよね? だったら男の子と遊んじゃダメ」——。プリンセスを夢見るえみりちゃんは、男の子と遊ばない約束をしたのでした。これではまるで、母親が娘を言いくるめているようにも感じてしまいます。
大人も子どもも関係なく、夫以外の男性を危険視するまきにとっては、男の子も娘を傷つけかねない存在なのでしょう。危険から娘を遠ざけたいまきの気持ちは理解できますが、「本物の男の子は怖いんだよ」「乱暴でとってもばっちいのよ」という決めつけは考えものです。
そして、まきのような決めつけは、結果的に「お友だちと遊びたい」という子どもの気持ちを押さえつけ、子ども自身が友だちを選ぶ機会まで狭めてしまいかねません。子どものことが心配でも、まずは子ども同士の関わりを見守り、必要なときに手を差し伸べる——。男の子だから、女の子だからと性別で判断するのではなく、一人ひとりの個性や気持ちを大切にしながら、適切な距離感で関わることも大切なのではないでしょうか。
神谷もちさんのマンガは、このほかにもブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。
神谷もち