収拾がつかないほどにぎやか!
大人10人、1~7歳の子ども7人が、曾祖父母の家に大集結。庭に大きなタープを張り、バーベキューが盛大におこなわれました。収拾がつかないほどにぎやかでした。
普段体験できない空間が楽しくて仕方がないのでしょう。子どもたちは、興奮して走り回っていました。わが子は当時1歳と3歳。目が離せない時期でしたが、周りに大人がたくさんいるから目が行き届くだろう。そう安心しきっていました。
楽しい空気が一変! ちょっと目を離したら
私の父が、バーベキューの最中に口酸っぱく言っていたことがあります。それは「子どもたちから目を離すな!」ということ。その言葉を安易に受け止めていた結果、恐ろしいことに……。
親同士で会話が盛り上がり、5分ほど子どもたちから目を離してしまったときです。ふと「〇〇ちゃんは?」という声があがり、1歳の姪っ子の姿がありません。楽しい空気が一変し、みんなで探しますが、家の周りにいない。近くの道路を探しても見つかりません。実は、曾祖父母の家の周りには崖などもあり、危険な場所も存在しました。
転落…? 最悪な事態が頭をよぎる
「まさか転落!?」と、最悪な事態が頭によぎります。私は警察署へ行き、パトカーの出動を要請……と、そのとき、夫から「見つかった」と電話が入りました。人目につかない倉庫の裏で迷子になり、眠っていたところを見つけたとのことでした。
信じられないかもしれませんが、そこは10mもの崖の横に建つ倉庫でした。一歩間違えれば最悪な事態に陥っていました。今思い出しても冷や汗が出てくるような、誰も想像できなかった場所でした。「子どもから目を離すな」とはこのことだと強く感じました。
幸い姪っ子にケガはなく、本当に本当に幸運でした。危険な場所を把握し、そういった場所がある場合はもっと気を張っておくべきでした。何より「子どもから目を離さない」。このことの大切さを学んだ体験でした。
イラストレーター/ちひろ
著者:田中由惟
一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。