同窓会で再会した同級生
僕は幼いころに父を亡くし、母子家庭で育ちました。母は一生懸命働いて育ててくれましたが、経済的に余裕がある家庭ではありませんでした。
高校卒業後は、家庭の事情から大学には進学せず、そのまま就職。現在は仕事も安定し、妻と穏やかに暮らしています。
そんな僕が高校時代に苦手にしていたのが、同級生のAです。裕福な家庭で育ったAは、僕に「お前の家って貧乏なんだろ?」などと嫌味を言ってきました。
卒業後はほとんど会うこともありませんでしたが、ある日、高校の同窓会が開かれることに。今回の幹事はAともう1人の女性で、会場はAが選んだという高級レストランでした。
僕はAと会うことに気が進まなかったものの、ほかの同級生にも会いたくて参加することにしたのです。
高卒の僕を見下すA
会場に着くと、Aは高校時代から仲のよかった男子たちと集まり、自分の勤務先や年収を得意げに話していました。
Aは高校卒業後、有名大学に進学し、現在は大手企業に勤めているとのこと。そんなAは僕の姿を見るなり、さっそく声をかけてきたのです。
「おっ、高卒くん。久しぶり! ちゃんと働いてるの?」
さらに、「お前の年収って、俺の10分の1くらい? それで今日の会費、払えるの?」と笑いながら言ってきたのです。周りにいた仲間たちも、その言葉を聞いて笑っていました。
僕が高校卒業後に就職したことは知っているものの、今どんな生活をしているのかは知らないはず。それなのに、昔と変わらず決めつけてくるAに、僕はあきれてしまいました。
せっかくの同窓会でしたが、Aの嫌味にうんざり。ただ、この日は妻が車で迎えに来てくれる予定だったため、それまではなるべくAたちと関わらずに過ごそうと思いました。
妻の登場にAが驚愕!?
しばらくすると、妻がレストランの入口に現れました。
「遅くなってごめんね!」
すると、近くにいたAが驚いた声を上げたのです。
「えっ、B子!? 今日、欠席じゃなかったの?」
実は妻のB子も高校時代の同級生。卒業後、偶然再会したことをきっかけに交際を始め、数年前に結婚していました。Aとは卒業後ほとんど交流がなかったため、僕たちが結婚したことも知らなかったようです。
僕が「B子は僕の妻なんだ」と伝えると、Aはさらに驚いた様子。というのも、Aは高校時代、B子に好意を寄せていたのです。
Aはしばらく言葉を失っていましたが、やがて「でも、こいつ高卒だろ? 本当にいいの?」とB子に尋ねました。
B子はあきれた様子で「私はそういうことで結婚相手を選んでないよ」ときっぱり。しかし、Aは納得できないようで、なおも僕の学歴や収入について嫌味を言い続けていました。
義父の登場で空気が一変!
そんなとき、背後から「B子、そろそろ帰ろうか」と声がしました。
振り返ると、そこには義父の姿が。僕は妻が1人で迎えに来るものだと思っていたため、驚きました。
B子は父親が経営する会社で働いており、この日は父親と一緒に仕事の予定があったため、同窓会を欠席していたのです。
義父はAたちの顔を見るなり、何かを思い出したように言いました。
「あれ、確か君たちは……」
その瞬間、Aたちの表情がこわばりました。
実は高校時代、AはB子に何度も交際を申し込んでいたそうです。しかし、断られると腹いせに仲間たちと一緒にB子へ嫌がらせをするように。
ある日、学校帰りにその様子を目撃したB子の父親が激怒。Aたちは「娘に二度と近づくな!」と、こっぴどく叱られたことがあったそうです。
そして今回、どうやら義父には、Aが僕を見下す発言も聞こえていたようです。
「君たち、もういい大人だろう。いまだに人を見下すようなことを言っていて、恥ずかしくないのか?」
義父の言葉に、Aは顔を真っ赤にして黙り込み、仲間たちも気まずそうに目をそらしました。
さらにB子は、Aに向かってこう言いました。
「私は、誰にでもやさしい彼のことが好きなんだよ。学歴とか収入とか、関係ない」
その言葉を聞いて、Aは何も言い返せなくなっていました。
今の幸せを大切にしたい
その後、僕はB子と義父と一緒にレストランをあとにしました。
帰りの車内でB子に「嫌な思いをしたね」と声をかけられ、僕はようやく気持ちが落ち着きました。
高校時代は、Aに家庭環境をバカにされるたびに悔しい思いをしていました。しかし、今では仕事も生活も安定し、僕のことを大切にしてくれる家族がいます。
今回の同窓会で改めて、過去の嫌な思い出よりも、今の幸せを大切にしていこうと思いました。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!