生まれてから4カ月、横隔膜ヘルニアの治療で入院していた息子がやっと退院。とはいえ退院後も医療ケアが必要な状態で、上の子たちもまだ手がかかる年齢だったので、夫が在宅勤務をしてくれることになりました。「これでラクになれる」と思っていたのに、実際は衝突続き。事前の対話不足で失敗したわが家の在宅勤務事情をご紹介します。
夫の在宅勤務で増えた負担
退院した息子は思ったより手はかからなかったものの、病院から「泣かせ過ぎてはいけない」と言われ、人工呼吸器等々に繋がれていて抱っこひもも使えず、家事は息子が寝ている間しかできません。
真ん中の娘もイヤイヤ期真っ盛りで、「今は子ども優先で家事は手抜きにしよう」と思っていた矢先、夫に「昼食は一汁三菜がいい」と言われ、大喧嘩に。
朝と夜は軽めに済ませ、昼は社員食堂でしっかり食べていた夫と、夜に健康的な一汁三菜、それ以外は子どもが嫌がらず食べるもの、としていた私たちでは生活スタイルが真逆。特に折り合いがつかないまま、両方に合わせて料理を作る日々は非常に負担でした。
縮まらない夫と息子の距離
育休ではなく、会社に在宅勤務の申請をして自宅にいた夫は、基本的に2階の寝室で仕事をしていました。私が一番上の娘の幼稚園のお迎えなどで外出するときだけ、夫が下に降りてきて息子を見る形です。
しかし人見知りが始まった息子は、たまにしか顔を合わせない夫に対して泣くようになり、夫に息子を預けることが難しくなりました。また、最初は夫に手伝ってもらっていたお風呂も、息子が泣くので私ひとりで入れるようになりました。
在宅勤務なのに夫に頼れない日々
「夫=息子を泣かせる」という図式がすっかり頭の中にできあがってしまった私は、息子の世話をほとんどすべて自分でやるように。人工呼吸器の扱いにも慣れ、ベビーカーで外出できるようになると、夫と私たちの距離はどんどん開いていきました。
本当は夫と話し合いながら、少しずつでも夫に息子を預ける機会を増やしていったほうが、自分の負担は減ったと思います。しかし、息子の退院後はそんな話し合いの1つもできないくらい、物理的にも気持ち的にも余裕がありませんでした。
夫の在宅勤務で助かったこと
思うようにいかなかった2カ月間の在宅勤務でしたが、上の子の授業参観など息子を連れていけないときには助かりました。息子は終始夫が苦手でしたが、夫は人工呼吸器の配線を工夫しておんぶするなど、泣かせないように努力してくれていました。
また、大人と話す機会が少なかったこの時期、日中に夫と話せたのはありがたかったです。今思うと夫は、常に私を受け止めようとしてくれていたのだと思います。
在宅勤務が始まってから、仕事を主としながらも夫はできる限り私のSOSに対応しようという気持ちだったのだと思います。もっと対話して無理せず頼ればよかったと後悔も多い夫の在宅勤務期間でしたが、一番家族が大変なときを家族みんなで過ごして、家族の絆は深まった気がします。
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著者:岩崎はるか
2女1男の母。両実家とも遠方のためワンオペ育児中。先天異常の影響で肺が片方しかない医療ケア児を含む3人の子を育てた育児体験談のほか、大学院まで学んだ食についても執筆。