「上がるときは声をかけてほしい」とお願い
結婚当初、私たち夫婦は夫の実家近くのアパートで暮らしていました。
その後、子どもが小学校へ上がる時期になり、学区や家賃、夫の仕事の都合などを考え、夫の実家で同居することに。家は生活スペースがある程度分かれていたため、「これなら何とかやっていけるかもしれない」と思っていました。
ただ、ひとつ気になったのが、義母が洗濯物を干すサンルームが私たちの住む階にあったことです。
もちろん、洗濯物を干すために義母が上がってくること自体は仕方がありません。それでも、朝まだ寝ている時間に突然「おはよう」と入ってきたり、何も言わずに上がってこられたりすると、どうしても落ち着きませんでした。
そこで私は、できるだけ角が立たないように、「上がってくるときは、ひと言声をかけてもらえるとうれしいです」とお願いしました。
すると義母は、「わかった。もう勝手には入らないから」と言ってくれました。私はほっとして、「これで少し気持ちがラクになる」と思っていたのですが……。
忘れ物を取りに戻ると…
ある日、家族で外出したときのことです。出かけてしばらくしてから忘れ物に気づき、私ひとりで家へ戻りました。
玄関を開け、急いで自分たちの生活スペースへ向かうと、目に飛び込んできたのは、寝室のクローゼットを開けて中をのぞいている義母の姿でした。
「……何してるんですか?」
思わず声をかけると、義母も驚いた様子で振り返りました。思わず問いただすと、義母は私たちが留守の間に上がってきて、クローゼットだけでなく、ほかの部屋ものぞいていたことを認めました。
私は、「もう勝手には入らない」と言ってくれたはずなのに、とショックを受けました。洗濯のために上がってくることと、留守中に生活スペースを見て回ることは、私の中ではまったく別の話でした。
帰宅後、私は夫にも事情を話しました。
「約束したのに、留守中に部屋を見られるのは嫌だよ」
そう訴えましたが、夫は困ったような表情を浮かべるばかり。「母さんも悪気はなかったんじゃない?」と言われ、私はさらにモヤモヤしてしまいました。
その日は夫とも言い合いになり、改めて、同居では家の造りだけでなく、お互いがどこまでを“自分たちの空間”と考えるのかも大切なのだと痛感しました。
義実家で暮らし始めたころの私は、「生活スペースが分かれているなら大丈夫」とどこかで考えていました。けれど実際に暮らしてみると私と義家族では「家族ならどこまで入っていいのか」という感覚が大きく違うことに気づきました。
長い同居生活の中で我慢したこともたくさんありますが、今振り返ると、最初のうちにもう少し具体的に生活上のルールを話し合っておけばよかったのかもしれないと感じています。
著者:佐藤桃香/50代女性・3兄弟を育てあげた母。趣味はおいしい物を食べに行くこと。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年9月)
※AI生成画像を使用しています
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