1人目のときは自然に妊娠し、順調に出産できました。そのため、2人目も難なく妊娠できると思っていたのですが、思わぬ障害で2人目不妊となってしまいました。両親から励まされるなかで湧き上がってきた「娘にきょうだいがいないとかわいそう」という思いにとらわれた私ですが、妊活を進めるうちに感じるようになってきた想いをつづります。
4歳差出産を目指したけれども…
私と夫が結婚の際に立てた家族計画では、4歳差で2人の子どもをと考えていました。1人目は思いもよらない時期に自然妊娠し、無事出産できました。1人目が4歳に近づいてきたころ、「そろそろ妊娠してもいいね」と話し、タイミングをとってみたのです。しかし、そう簡単には妊娠せず数カ月が経過。
「まあ、すぐには妊娠しないよね」と思いながら諦めず進めてみました。ところが、半年経っても一向に妊娠する気配がなかったのです。少し焦ってきた私に、同時期に妊活をして妊娠した友だちが排卵検査薬を紹介してくれたので、試してみることにしました。
自然妊娠は望み薄
友だちが紹介してくれた排卵検査薬はネット通販で手に入る物で、1日2回検査することで排卵日が予測できます。私は、基礎体温の計測と合わせて排卵検査薬を使い、排卵日を予測してタイミングをとってみました。しかしながら、妊娠しないまま時が過ぎるばかり。妊活を始めて1年が経つころ、「もしかしたら不妊かもしれない」と思い、産婦人科を受診してみたのです。
受診した結果、私には問題ありませんでした。そこで夫の精子検査をしたところ、精子の機能が弱いことが判明しました。原因ははっきりわかりませんでしたが、検査結果から自然妊娠を期待することは時間を無駄にしかねないため、体外受精をしたほうが良いと医師から告げられたのです。
誰のための妊活?
インターネットで治療内容や体験談を調べると、痛みを伴う検査が必要であり、スケジュール調整が大変といった情報が……。すると、妊活への恐怖が私のなかで湧き起こってきたのです。夫は体外受精をするなら一緒に専門医を受診しようと言ってくれたのですが、踏み切ることができませんでした。
一方、私の両親からは「きょうだいがいないとかわいそう」と激励の言葉をかけられ、お友だちにきょうだいができた4歳の娘も、「わたしも赤ちゃんほしい」と言うようになっていました。「きょうだいを作ってあげなきゃ」「両親にまた赤ちゃんを見せてあげたい」など自分たちがどうしたいかというよりも、他者のために妊活するかのようになっていたのです。
自然にまかせて
体外受精に進むかどうか悩んでいる間、夫としっかり話し合うこともなくまた1年が経過。ついに娘も小学生になってしまったので、改めて夫と家族計画について話し合いました。
男性不妊であるため、夫の負担も大きくなるだろうこと、痛い治療は怖いことを夫に打ち明けたのです。すると「2人目ができたらうれしいけれど今の幸せを大事にして、自然にまかせていっても良いのでは」と、私と夫の意見は一致していました。
専門医を受診すれば治療法を説明してもらい、安心して体外受精を受けられるかもしれません。でも、結婚当初に考えていた「子どもは2人欲しい」という考えや、周囲の意見に固執しすぎていました。改めて今の自分たちがどうしたいかを夫と一緒に考え、自分たちにとって良い結論が出せてよかったと感じました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師REIKO
著者:大久保愛理
自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。