「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。そのなかから特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は生後10カ月の赤ちゃんの発達に関するご相談です。
Q.シャフリングベビーなのでしょうか?
生後10カ月の娘がいます。未だにハイハイできずずっとずりばいで移動します。首は生後4カ月に入る前にすわりましたが、寝返りも初めてできたのが生後7カ月になる前です。ずりばいは生後8カ月前、うつ伏せから座るようになったのが生後9カ月に入ってからと成長が遅めです。おすわりはだいぶ安定しているのですが、ハイハイはしそうにありません。最近つかまり立ちをちょこちょこするようになってきたのですが、シャフリングベビーなのでしょうか?
宮川めぐみ助産師からの回答
ハイハイしないということですが、ずりばいで移動をしてくれているのですね。赤ちゃんがあぐらをかいたような座った姿勢の状態で飛び跳ねるように移動をしているのでしょうか? シャフリングはそのような移動をすることを言いますよ。ずりばいからつかまり立ちをするようになっていることはシャフリングとは言いませんので、よかったら参考になさってみてくださいね。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
赤ちゃんの成長・発達
赤ちゃんの成長は、首がすわる(生後3~5カ月ごろ)→寝返りをする(生後5~6カ月ごろ)→おすわりが安定する(生後8カ月ごろ)→ハイハイをする(生後7~9カ月ごろ)→つかまり立ちをする(生後8~11カ月ごろ)→つたい歩きをする(1歳ごろ)→ひとりでじょうずに歩く(1歳~1歳6カ月ごろ)という順に発達することが一般的です。
早産で生まれた赤ちゃんは、明らかな障害や疾患がなくても運動や言葉の発達が遅く、後から追いつくパターンもあるので、出産予定日を出生日として計算した修正月齢と照らし合わせて発達を評価します。
シャフリングベビーとは?
ハイハイを始める時期を過ぎても、おすわりの姿勢のまま、おしりを浮かせて、両足でこぐように前進する赤ちゃんのことを言います。シャッフラー(shuffler)と呼ぶこともあります。日本では、医療者が親へわかりやすく説明するため、医学的な専門用語ではありませんが「いざり児」「いざりっ子」という言葉を使うことも多いです。
シャフリングベビーは、非常に軽度の下肢の筋緊張低下があり、おすわりや歩行開始が遅いことがあります。寝返りやうつぶせの姿勢を嫌い、うつぶせにしてもすぐにあお向けやおすわりの姿勢になります。足の裏を床につけるのを嫌がるため、ハイハイをしないまま、つかまり立ちの時期が遅くなり、結果的に歩き始める時期が1歳半~2歳ごろに遅れることが多いです。シャフリングベビーの場合、ひとりでじょうずに歩けるようになれば、その後の運動発達は問題ないことが多いです。
しかし、一見シャフリングベビーと思える赤ちゃんの中にも神経の病気が隠れていることもありますので、足をつっぱらないだけでなく、(1)ミルクの飲みが悪く、泣き方も弱い、(2)首のすわりが悪く抱っこするとぐらぐらする、(3)表情の発達が乏しく、言葉の理解も遅い、(4)手指の発達が遅い、などが見られる場合は、念のため小児科医に相談されると良いでしょう。
※参考:基礎知識(ベビー)「【医師監修】シャフリングベビーとは?特徴や原因、診断と治療について」【監修者:医師 松井 潔 先生 小児科 | 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長】
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